
著者はレオス・キャピタルワークス創業者、取締役CIOで現役ファンドマネジャーとしても活躍されている藤野英人さんです。twitterでも非常に勉強になるtweetをされています。(アカウント: @fu4 )
ドラえもんが22世紀からもってきたひみつ道具はどれも現実にはないとても便利なもの。(いつも使い方を間違えてのび太君は痛い目に遭いますが…)タケコプター、ほん訳こんにゃく、どこでもドア、ガリバードンネルetc.本著は、これらが本当に発明されたとしたら、世界、人々の暮らし、経済はどのように変貌するのかをかなり具体的に展望しています。
例えば、タケコプターが発明されたらその部品や素材はどのメーカーが製造し、通学や通勤手段の変更がどんな影響を与えるか、ラッシュ時の空の交通規制や新たな保険商品の登場など、興味深い予想です。他にも、ガリバートンネル、フエール銀行、どこでもドア、アンキパンなど、計10個のひみつ道具が登場。この発明により利益を享受する業界や企業、逆に打撃を受ける業界、企業なども具体的に挙げられていて、極めつけにタケコプターが流通した場合の架空のファンド「やちよタケコプター関連株ファンド」の目論見書まで掲載されているのは現役ファンドマネジャーの著者ならではの遊びゴコロの表れです。
IT技術の目覚しい進歩により、全体の3、4割位の「ひみつ道具」が製品化の可能性を秘めているか、半ば実現しているということが意外でした。主にSNSやiPadの登場や通信技術の進化により、まだ子供だった僕らが観ていた時よりもはるかに現実味を帯びています。
読み物としても面白いですが、ビジネスマンは常に発想を豊かにし、想像力を養い、何かの事象が周囲にどんな影響・インパクトを与え、その結果どんなことが起きるのか、自分(自社)はどんな影響を受けるのかを先読みする能力が大事だといった点にも触れられていました。
今年こそはブログの更新頻度を上げたいと思います。今日曜夜の会社なのですが、これからどこでもドアで家に速攻帰り、タイムマシンで2日前にタイムスリップし休日を謳歌し、ほん訳コンニャクで3月のTOEICテストを乗り切りたいと思います!