특 S-Class (8) 縮小・拡大そして多次元へ Verse 2 | SKZの音楽性を讃えるSound Mosaic

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Stray Kidsの音楽性をこよなく讃えるブログです。主に2020年以降のアルバムからランダムにMVを取り上げて深掘りしていきます。更新は週3回程度のスローブログ。読んでくださってありがとうございます。

1:18から

 

Verse2はChangbinの90年代風ラップから・・・なんですが、これってテンポも違えば音質も違えば、種類も違えば、場面も違う、というように、まるで別の曲のよう。

 

 

Reaction動画でも、国籍やバックグラウンドに関係なく、みんな「え?え?」となるところです。

 

私の好きなReaction creator Jordanは、プロのビデオエディターなので、なかなか鋭い意見を述べるのですが、彼がこのラップ部分に大変な興味を示していました。

 

 

 

以下、いつものように、歌詞はこの色、映像説明はこの色

 

まずはトランジション、つまり前の場面からの切り替えがユニーク。

まるでセットあるいはセット風おもちゃを組み立てるかのにように部品が集まって、シュッとSKZが下りてきて、はじめから動いているのはChangbin一人だけど、すぐに全員動き出す。

 

Jordanによれば、この場面のカメラワークは、街に設置されている防犯カメラ目線だと。さすがビデオエディターです。

 

Verse 2のラップはリズミックで言葉のアクセントを強調したもの。Chanbinの発声が、いつもよりさらに喉の前の方なせいか、歌詞に含まれる子音の多さのせいか、コレオが人形的なせいか、妙なツクリモノ感があります。が、これも狙ってやっていたことでした。

 

  意訳

  (Changbin)

  ヒップ・ホップ・ステップだよ、僕のスペシャリティはスペシャルであること
  スペシャルなエピソードはまるで自分の家。いつものことなんだよ。
  スタジオなんて羨ましくない、VIPルームがあるんだ
  ユニークな機能が満載だよ

 

わたしはやっぱりこの歌詞からも、SKZの経験とか、道途中で頑張っている方々が重なってしまいます。

 

ヒップ・ホップ・ステップはホップ・ステップ・ジャンプとヒップ・ポップをかけていますね。

 

ヒップポップで大きな飛躍。特別であることが専門だから、特別なんて朝飯前、ちっとも特別じゃない、という矛盾をはらんだ言い回しになっていて、それがまた面白い。

 

そしてVIPルームがある、といいますが、VIPルームは、プラモデルや音源が並べられた昔の子供部屋を想起しました。つまり、今はスタジオなんてないけど、羨ましくない(=強がり)自分の部屋は特別、ここから上を目指す。

 

 

さて、Changbinのラップは、壁にパズルがはめ込まれるように終わり、そこにHan登場。

さきほどまでのセットは本当におもちゃのようなツクリモノでした。

 

いやこれって、大きいHanは別の次元にいて、実は小さいセットに縮小された次元がある?

 

  意訳
  (Han)
  迂闊に周りを見回す人はいない
  光るものならなんでも飛びつく癖はやめよう。ダメダメ。
  輝くものを追わないで、自分が輝くものになろうよ。
  見せびらかすのはずっと簡単、ダイヤモンドのように輝くんだ、わかる?

 

いくつかの英語による解説動画では、最後の’Kay? (Okayの省略形)を Kとしか表示しない自動翻訳を見て、ダイヤモンドだから K (カラット)なんだねと言うものがありましたが、それでは全く意味が通じません。(なぜ「K」としか翻訳されないかというと、Hanの'Keyの発音に[i]の音がないためですが、アジアぽい発音で私は好きです)

 

さて、伝えたいメッセージは、上を目指そうというものですが、「輝くものを追わないで、自分が輝くものになろう」と言えるって、かなり大物・天才ぽいですよね。普通の人は輝くものを追う。でもぼくらは自分がなる。そのほうが簡単。ダイヤモンドのように輝くんだ。Okay?

 

これってものすごい決意、そしてそうだよね?わかる?と聞いてくる。

ここは大きい世界のHanに向かってSure! と言うしかないです。

 

そしてカメラは横に倒れる・・・ここで複数のアメリカ人によるReaction動画では「なぜK-POPではこんな横向きが多いんだ」とか言ってましたが、こんな風に見えることって、スマホの角度によって、よくありますよね。「スマホで撮ってる風」な感じというか。

 

そして多次元に絡めれば、私達から見て正常な上下とは違う次元の地球もあるかもとか、想像は広がります。

 

 

まーそういった推論より重大なのは、このカメラ構成によって高さが出て、SKZの上に車が浮かんでいることがはっきりわかることです。

 

S-class MVの中で車といえば、ゴミ収集車、それを追う高級車、少年が作っていたプラモデル...

 

もしこれがプラモデルの車だとしたら・・・?

 

縮小次元の中で繰り広げられていたChangbinのラップ、でも縮小されたのはそれだけではなかった。このSKZはプラモデルの車より小さい。

 

現在のソウル市のSKZ、水たまりの中の別次元のSKZ, 20年も30年も昔に時間軸がずれたSKZ、おもちゃのように縮小された次元のSKZ、そのおもちゃよりさらに小さいSKZ・・・

 

S-Classの中では、たくさんの次元が複雑に交錯しています。