異世界の三日間。 | Song Ridersオフィシャルブログ Powered by Ameba

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今日のおれのブログは単なるコピペです。





更に言うと長いっす。





軽く小説読むくらいの気合いがいります。











2ちゃんねるって、みんな知ってると思うけど





アプリで「2ちゃんまとめ」ってやつがあって





よく暇つぶしに記事を読んでるわけ





おれ、不覚にも泣いてしまった記事があるわけ。。





それ貼る。





ちなみに、記事はLINEみたいに会話のやりとりで進んでいくんですけど、他のコメントはここでは省いていきま。





それでほぼ問題ないと思うけど、不自然にならない様、途中に括弧でおれのつなぎ説明入れていきま。










駄文だが話聞いてくれないか?

せっかく立ったし勝手に書いてくか
俺は普段趣味でバスケやっててさ、その日も仕事終わってからいつも通り車に乗ってバスケにむかってたんだよ
んで中学校に着いたもののまだ誰も来てなかったからスマホいじくりながら待ってたんだ

んで待ってたのはいいんだけど急に尋常じゃなく眠くなってきてさ
普通だったら煙草でも吸いに行って気分紛らすんだけどこの日はいっかー、って感じで寝てしまった

目が覚めて時計見たら20時頃になってて、やっべー始まってるよと思って体育館に向かったんだけど電気1つついてなかった
休みだったのかな?とか考えつつ車に乗って車道に出たとこで異変に気がついた

まじで夢なんだか現実なんだかわけわかめ
つーか出来ることならずっとあっちにいたかったわ

他の走ってる車とか車道の道幅とか道順とかはほとんど何も変化がなかった
でも信号機が4色だったんだよ
順番覚えてないけど紫、青、赤、白だった

まあ、それでだ
もちろん俺はどの色で進めばいいか止まればいいか、そもそも1個わけわかんねーし車内でパニック起こした
止まればいいものをそのまま進んで最悪なことに信号の先頭になってしまった

後ろからめっちゃクラクション鳴らされて俺は白が進めだと学習した
止まれは紫らしい

人間の習慣て怖いわ
青になったのみて思わず突っ込んでたけど向こうでは黄色と同じらしい
おかげさまで俺は黄色で突っ込む危険運転のオンパレードですわ

で問題の赤なんだけどさ
赤になった瞬間皆クラクション鳴らしっぱなしにするんだわ
最初はまじで怯えた
ミサイルでも飛んでくんのかよっていうね
一番怖かったのはCD流してたのに急にラジオに切り替わって機械音みたいな声で「警笛を鳴らしなさい」って言われたこと
あの瞬間は自分の車も敵に見えたわ

中学のとき田んぼに頭から落ちても泣かなかった俺もさすがに車内で泣いたわ
うーなうーなむーしさっさっれにー!
って泣き歌いながらやっと家に着いた
でも家がこれまたおかしいんだよな
左手にあったはずの玄関が右手にあったんだよ
もうこの時点で発狂寸前

んで車の中で泣いてたら開き直ってきてさ
もういいや、俺のことどうにかするならやってみろコラ!と逆ギレしながら左右反対の家に乗り込んだ

家のなかも案の定左右反対だった
母親は俺の顔を見ると
あんたなんで泣いてんのと?一言
後で考えてみると
あれ?これなんか俺と同じ容姿の人いたりするパターンじゃないの?と思ったがその時は俺の心配をよそに普通に出迎われた

拍子抜けしたけどとりあえず平然を装って飯食って風呂に入った
布団に入って寝ようとしたけど、なんか全然眠れなくてさ
とりあえず妹の部屋に向かった

妹の部屋ノックして
中から超不機嫌な妹登場
「あ?何か用?忙しいんだけど」
お前はどこでもそんなキャラなのね・・・
仕方ないからこいつに千円やって話を聞き出すことにした

判明したこと
俺の勤務先 変更なし
年齢 変更なし
彼女 いるらしい マジかよ・・・
趣味 変更なし

あまりにもスペック変わってなくて愕然とした
もっと夢見させろよと

俺はちょっとした理由があって彼女とかもういいやって考えの人だったからビビったわ

これだけ聞き出したということで、妹自信のことを質問してみる
「で、お前彼氏出来たの?」
部屋から追い出された
こんだけ何も変わってないとなると、俺は明日出勤しなければならない
正直あの道路に出るのは苦痛なので母さんに送ってくれるよう頼んで初日は寝た
夢は見なかったと思う

朝目が覚めて最初に気付いたことは
あれ?携帯がねえな?ってこと
家中探しまわって見つからなくて車に探しに行ったらやっと発見
でも車にあったのはドコモキャリアのiPhone
いや確かに俺はドコモ使ってるけどXperiaだしそもそもiPhoneなんて出してねーよってこれまた混乱した

とりあえずiPhone操作してみると、確かに俺のものらしい
知らない人も何人かいたけど概ねは知ってる人の名前だった
ここで衝撃の事実
俺の彼女っていう人物がまさかの元カノさんだった
正直信号よりも動揺した

元カノさんはもう亡くなっちゃってるから、そんな名前が出てくるのは予想外過ぎた
嬉しいけどあまりのことに頭がついてってなかった

すげー声とか聞きたかったし
電話したかったんだけどチキンな俺には出来なかった
だって俺の彼女かもしんねーけど、俺は亡くなってるのこの目で見ちゃってるからさ
そんなこんなで動揺しつつ会社へGO
左ハンドルの母さんはちょっとかっこ良かった

母親の運転でいつも通り仕事場に着いたけど、仕事場も左右反対になってること以外は何も変化がなかった
機械オペレーターやってるから機械が左右反対になっちゃってるのは正直困ったがまぁどうにか出来る範囲ではあった
疲れきって同期と一緒に食堂に飯を食いに言った時あることに気付いた
元カノがいる

もう心臓ばっくばくで同期になんでそんな顔赤いの?風邪か?と言われる始末
そんななか元カノがこっちに気づく
目があったのなんて6年振りで涙をこらえるので精一杯だった
「お疲れ様!」と言いつつこっちに駆け寄ってくる元カノ
俺はもう恐怖すら感じた

元カノ「なんで昨日連絡くれなかったの?待ってたのにー」
俺「あ、ああごめん」
元カノ「なんかやつれてるけど体調悪いの?顔も赤いよ?」
俺「いや大丈夫だよ。暑いだけだから」
元カノ「ふーん、じゃあご飯食べ終わったら喫煙所きてねっ」
元カノは去って行った
元カノさんよ、君いつから煙草吸うような子になってしまったのだよ

定食が食べ終わり喫煙所に向かう
あ、ちなみに定食のおかずは麻婆茄子とおひたしだった
健康的だね
喫煙所には何やら女性向けらしい細い煙草を吸う元カノがいた
俺もとりあえず煙草に火をつけようとすると、彼女が火を着けてくれた
こんな些細なことでも顔が歪ませて我慢しないといけないくらい嬉しくて切なかった

元カノから声をかけてきた
元カノ「なんか2日見てなかっただけで雰囲気かわってない?ww」
俺「そうかな?つかなんで2日も会ってないんだっけ?」
元カノ「パートなのにそんなに仕事させる気?ww」
俺「ああ、ごめんごめん出勤じゃなかったわけね」
元カノ「あたしのシフト毎回送ってるんだから少しはチェックしてよー」
俺のずぼらなとこは変わらんらしい
そして元カノはパートとしてひたすら検品をしているらしい

やつれてるから栄養あるもんちゃんと食べなさい!と彼女は言い残して喫煙所からいなくなった
俺は朝から気になっていたiPhoneの中身を見てみることにする
彼女と旅行に行っている写真が多かった
どうやら俺も彼女も旅行好きらしい
まぁ実際の俺はせいぜい男友達とラウワン行くぐらいなんだけどなwww
ガラケーの画像もiPhoneに移動させたのかもわからんけど高校時代の写メなんかもあった
なんか写真の自分の顔に違和感があったんだけどその時はわからんかった
んで、俺の世界と決定的に違う写メを見つけた
(まぁ新しい方の写メはほとんど現実とはちがうんだけどね)

その前に彼女が亡くなったいきさつを簡潔に話すわ
彼女は俺と幼なじみで幼稚園が一緒
幼稚園生ながらにバレンタインデーにチョコくれたりしてた
中高は俺の転校があったりして離れてた
高1の時俺が女子高の文化祭に野郎共と乗り込んでそこでたまたま再会して付き合うことになった

んで3年の時に最後の夏休みの記念ってことで8月に両家ひっくるめて群馬の某温泉に行こうという計画が出てた

二人とも楽しみにしてて
あと半月で旅行だー!ってある日
彼女と彼女のお母さんが交通事故に遭って亡くなった
相手はダンプだもん
そりゃ敵いっこないわな・・・

まぁ、そんなわけだ
こんなことがあったせいか俺はもう彼女作る気になれんかった

話を戻す
決定的に違う写メのことだが
なにが違うのかっていうと
俺と彼女が群馬の某温泉地に行ってるんだよ
彼女のお母さんもいる
ここで俺はもしかしてあの時事故らなかったらこんな感じの世界だったのかな、と考えた
まぁそれにしてもあの信号とかはわけわかめだがwww
その写メを見てると妙に泣けてきてさ
お前この短時間で何回泣くんだよって感じだけど、やっぱり我慢の限界がきて泣いてしまった
野郎が喫煙所で携帯見て泣いてる姿ってだいぶカオスだわ

その日はなんとか仕事を終え母さんに迎えにきてもらい帰宅
あの世界でも普通に残業あるのな
携帯をみると元カノからメールが来ていた
「今日バスケ終わったら家まで迎えきてねー!」
なるほど今日は金曜日
今までも金曜日の夜はバスケに行っていたが、どうやら変わらずあるらしい
ふと思った
もしかして体育館の横で寝れば帰れるんじゃね?
そう思い母親に送ってもらえるよう必死の形相で頼むが断られ
結局自分で運転して行くことになる
ちなみに魔の赤信号に出会うのはこの時

魔の赤信号イベントを半狂乱で乗りきり中学校に着いた俺はちょっとした疑問を持つ
何故か中学校だけ反対になっていない
内心あーこれやっぱり中学校重大ポイントじゃね?と思いつつ
この前と同じ位置に車を停め
寝る体制に入る
・・・が一向にこの前のような睡魔が来ない

んでまぁ一向に眠気が来ないんで
諦めてバスケに行った
身体能力も何も変わってないし
チームメイトも変わってなかった
ただ、ほとんどのやつは左利きになっていた
そして俺が右利きであることにかなり驚いていた
お前いつ右利きになったんだよ?って感じで
正直左利きが増えてディフェンスしづらかった感じはある

全部左右逆って訳じゃないから不思議なんだよな

楽しい楽しいバスケの時間も終わって
ついに元カノの家に行く時間となってしまった
行きたい半面行きたくない半面で葛藤はあったけど約束らしいので行くことにした
運転には十分注意し彼女の実家につく
彼女の家は今では誰も住んでいない
3年前まではお父様と妹さんがすんでいて俺もお線香をあげに行っていたが
お父様は先に進むという決意を込めて家を手放してしまった

そんな彼女の家が庭も綺麗にされて昔のように電気もついていた
そして反転もしていなかった

車内からビビりつつも元カノに電話をかける
元カノ「バスケ馬鹿お疲れー!」
俺「馬鹿ってwww何する約束だっけ?」
元カノ「ラーメン奢ってくれるっていってたじゃん!」
俺「ああ、そうだったな」
元カノ「まったく・・・本当適当なやつなんだから・・・。今行くから待ってて!」
左利きの俺は元カノとどんなラーメン屋行ってるんだろ、とか思いつつ待つ

正直素直には肯定出来ないんだよな・・・
心のどこかで早く亡くなってしまった彼女を恨んでた気もするし
まぁ、理不尽な感情なんだけどさ

とりあえず続けるぜ
元カノが家から小走りで出てきた
見たことない服だったけど私服の元カノはすごく懐かしい感じがした。
元カノ「今日もお疲れ様ー!オペレーターさん今日不良品出しすぎだからww」
俺「仕方ねーだろだって」
元カノ「だって?」
俺「いや、別に・・・」
機械が左右反対でしたなんて言えるわけねーだろ

(ここで自己紹介しろとのコメントが入る)

スペック


24歳
フツメンということにしてくださいすいません
機械オペレーター
バスケ馬鹿

元カノ
享年17歳
俺は可愛いと思う
女子高
水泳部
Dカップ
デブではない
バームロール大好き

機械オペレーターって数ミリ単位で調整するからだいぶ苦戦したわ
ネジの溝も逆方向なんだもの

俺「んで、どこのラーメン屋行こうか?」
元カノ「は?いっつも行ってるとこに決まってんじゃん」
俺「えっと、やばい暑さで度忘れしましたww」
元カノ「○○高校の近くの!」
俺「それって××家?」
元カノ「そこしかないじゃーん、早くーお腹減ったー」

ねぇ元カノさん
そのお店出来たのあなた亡くなってからですよ
しかもそれ俺の行きつけの店ですよ

ラーメン屋に到着
おばちゃんにあんたらいつもマズイラーメン食べに来てくれてありがとねー!と言われる
元カノはいやいやこのマズさが病みつきになるんですよー
おばちゃん&元カノ爆笑
お前らどんだけ仲いいんだよ・・・

おばちゃん「いつものでいーんかい?」
元カノ「おばちゃんよろしくー!」
おばちゃんがなぜか子供用?の小さいラーメン用の器を持ってくる
そして彼女がその器を自分に引き寄せる
彼女のもとに半チャーハンが届く
おい、お前そんなに食うの?と思っていると
俺のラーメン到着
おい待ておばちゃん
俺のいつものは醤油ラーメン多め固め濃いめの並だぞ
これ、味噌だし大盛りじゃねーか!
すると彼女はおもむろに俺のラーメンを自分に引き寄せ、小さい器に移しだした

なるほど、こいつ昔から味噌ラーメン好きだったもんなぁ
でも量が多いからって言っていつも残していた
確かにこうすれば好きなもの残すの気にしないで食べれるもんなぁと

おれも彼女が生きてるうちに思い付いてればなぁと思った

ラーメン食べながら何か妙に彼女が俺の顔を見てくる
俺「なんかついてる?」
元カノ「黒子いっぱいついてるよww」
俺「うるせぇwwwアホwww」
元カノ「バスケ馬鹿にだけは言われたくないわwww」

なんか俺馬鹿にされてるだけだったような気がするけど、他愛のないこんな会話が嬉しい半面いちいち心に刺さってた

元カノ「ねぇねぇ」
俺「んー?」
元カノ「記念日までもうすこしだね!」
記念日、記念日・・・
あれ?いつだったっけ?
俺「ああ、そういえばそうだな」
元カノ「あんた忘れてるでしょ?口とがってる」
母さんが発見した俺が嘘をついたときの癖である
元カノ「あたしが初めて告白した日でしょーが」
俺「あ、わかった」
元カノ「わかったじゃなくてせめて思い出してって言ってよ・・・」
ちなみに記念日はロマンチックな元カノのせいで閏年となっております

俺「つか閏年なんてまだあと3年も先じゃんか」
元カノ「え?何いってんの?来年じゃん」
ここでiPhoneのカレンダーで調べて気付いた
閏年がこっちとずれている
まぁだからと言ってそこまで騒ぐことでもないが俺は結構動揺した

元カノ「ほっくろー♪ほっくろー♪」
俺の黒子をつつきまくる
俺「気功つくのやめてもらっていいすか」
元カノ「だってあたし食べ終わったし暇じゃん!」
実はこいつ
食べる量が少ないと言うだけで速度はすこぶる早い
だから昔から俺がいつも待たせる
んで、いつもちょっかいを出される
もう無理、限界
俺は泣き出しまたしてもカオスな空間を発生させた

俺「そうやってちょっかいだしてくんじゃねーよ!」
元カノ「ええええええ!そんなに嫌だったの!?」
俺「嫌じゃねーよ!」
元カノ「じゃあなんで泣いてんのー!」
俺「うるせーアホ!」
元カノ「えええええーそんなー!」

俺は会計を済ませ彼女に慰められつつ車に戻った

元カノ「つっついてごめんなさい。悪気はなかったよ」
俺「ごめん、別に嫌だった訳じゃないんだ」
元カノ「ならいいんだけど・・・」
俺「情緒不安定かもしれんわwww」
元カノ「まじかwww」
俺「本当に嫌じゃなかったから次はつっつかれても泣かねーよwww」
元カノ「じゃあその顔に穴開くほどやってやるぜwww」
俺「それはやめてwww」
元カノ「あははははwwあ、そうそう聞きたいことあったんだ!」
俺「ん、何?」

元カノ「すごく気になってたことがあるんたよねー?」
俺「だから何だよって?」
元カノ「今日右手ばっかり使ってるけど、左手ケガでもしたの?」
俺「え?ああ、ちょっとねー」
元カノ「ああだから今日は左手で手繋いだんだねー?普段利き腕は自由にしとかないと危ないとかいってたからさー」
俺「今は自由になるの右手だからなww」
こいつたまに鋭いから本当に怖い
この時は本当に冷や汗ダラダラ
元カノ「あと1個だけいい?」
俺「ん?何?」
ここで元カノが少し震えているのがわかった
俺は何で震えてるのかわからずにとりあえず冷房を切った

彼女は俺に震えながら涙目で聞いた

さっき見てて気付いたんだ。なんで黒子の位置が反対の位置にあるの?

俺は何も言葉を出せなかった
彼女は泣き出した
元カノ「ねぇ、何で?何で?何で?」
俺「いや・・・」
元カノ「ちゃんと答えてよ・・・。訳わかんないよ。不良品だっていっぱい出すし。あんなに機械扱えない人じゃなかったし」
俺「ちょっと待て、俺はそこまで仕事出来ないわけじゃない」
元カノ「実際出来てなかったじゃない!」

本当にぐうの音もでません
職場で仕事を見られているのも考えもんだ

元カノ「ねぇ誰なの?」
俺「え?」
元カノ「だって俺君じゃないもん。だから誰なのって聞いてる」
俺「俺は俺だよ・・・」
元カノ「違うよ!似てるけど全然違う」
正直この言葉は俺には痛すぎる一撃だった
そうなんだよな
俺がこの世界をおかしいって思うってことは
こっちの世界で育ってる俺を見て元カノがおかしいと思うことはなんら不思議なことじゃない
でも、今まで生きてきた中で言われてきたどんな言葉よりも辛かった

俺はもう頭狂ったと思われてでも説明するしかないと思った
必死に説明した
体育館から
道路から
家から
仕事から
そして元カノのことも

聞き終えた元カノは一言

とてもじゃないけど、信用できる話じゃないね。私帰るから送ってって。

俺は元カノを家に送った
ああ、終わったんだなぁと思った

そう考えると彼女の知ってる俺はどこに行ってしまったんだろうな…

そのあとはもう呆然としながら
風呂に入り
寝床に着いた
今度は違う意味で彼女を失ってしまった
いや、そもそも俺は顔が似てるだけで手にいれてなんかなかったんだな
馬鹿らしい
こんな世界でずっと生きていかなきゃいけないのか
そんな考えを巡らせているうちに2回目の朝がきた

俺はもう仕事に行かないつもりだった
このまま消えられればいいと思った
タオルケットにくるまって人生を投げ出していると
部屋のドアが開いた
母さん、部屋に入るときはノックしろって

するとタオルケットがひっぺがされた
元カノだった
え?と思ったその瞬間
ばちこーん!
平手をくらった
俺は久しぶりに視界に星を見た

元カノ「昨日はひどいこと言ってごめん」
俺「え、いや、あ」
元カノ「色々考えたよ。私の彼氏は謎の組織にやられちゃったのかなとかさ。でもさ、そんな人じゃないじゃん。何かの秘密握ってそうな感じもなければ、そんなに優秀なわけもない」
俺「それは言い過ぎじゃ・・・」
元カノ「それに思うの。あなたがもし俺君じゃなかったとしたら、何で嘘をついたときの癖が一緒なの?そんなのおかしい」
元カノ「それに、あの話をしてるときの俺君は真剣にバスケの話をしてるときと同じ顔をしてたよ」
どんだけバスケ絡んでくんだよ・・・
元カノ「あたしは信じようと思う。本当に馬鹿らしいしアホな話だけどさ、俺君は俺君だよ。俺君じゃなかったら別に好きでもない味噌ラーメン無理に食べないでしょ?」
味噌ラーメンのくだりで笑顔になった彼女をみて俺は号泣した

俺はまたしても彼女に慰められつつ、そして尻を叩かれつつ会社にいく用意を始めた
彼女の車に乗る
彼女の車は左ハンドルのプリウスだった
俺はプリウスに乗ったことがなかったのでちょっとテンション上がってはしゃいだ
元カノには、どんだけはしゃいでんのwwと笑われた
車に乗りながら彼女が一言
あたしさぁ、左ハンドルって運転しにくいような気がするんだよね、と

俺「だって教習から左ハンドルならそっちのほうがいいんじゃないの?」
元カノ「そんなことないよー、みんな右折するのめちゃめちゃ難しいって言ってるもん左折は簡単だけどさ」
俺「確かに左折は楽そうだなww」
元カノ「今度俺君の右ハンドル車運転してもいい!?前は左ハンドルだったのにいつ改造したの?って感じだけどww」
俺「やだよ、ぶつけたら任意保険どうなるかわからんし」
元カノ「ていうかそっちの保険こっちでつかえるの?ww」
俺「」

今日は土曜なので3時が定時となる
職場に着いた俺は不良品を出しつつもなんとか目標の数字をクリアできた
四苦八苦している俺の様子を元カノがニヤニヤしながら見ているのはなんとなくわかった
元カノいわく、普段は俺が機械を早く動かして元カノ含むパートを馬車馬のようにこきつかっていたらしい。絶対に偏った意見だと思う

そんで仕事が終わり、彼女と朝約束した場所に向かうことにした
そう、俺が爆睡した中学校である
正直行くのが嫌だった
彼女とも少し話せるようになったのに戻ってしまうことが
でも心配してくれている元カノの気持ちを考え男らしく行くことにした

元カノ「ここ久しぶりにきたなぁー、先生いるかなぁ?」
俺「車一台も停まってないしいないんじゃね」
そうそう説明してなかったけど、この中学校は元カノの母校だったんだよね
俺の中学校と仲悪かったから当時はとてもじゃないけど入れなかったのを覚えてる
ふと思う
あともう少しで6時になる
車もない
この前と違うのは元カノがいることぐらいだなぁって

俺「なぁなぁ」
元カノ「んー?どうしたー?」
俺「文化祭の時実はさ、一瞬誰だかわかんなかったんだよね」
元カノ「はぁ!?なんでよ!?」
俺「だって髪の毛めっちゃ茶色くなってんだもん」
元カノ「塩素パワーだからww悪いこじゃないからwwていうか何でそんな心にしまっておけばいい話しだすの!?」
俺「いや、こっちの俺が羨ましいから、こっちの俺が帰ってきたら一発ぐらいビンタされてもいいんじゃないかなと」
元カノ「その陰険さはどっちも一緒なんだね、はぁー」
俺はやっぱり俺なのか?

(ここで「彼女にこっちの世界で亡くなってることは言ったの? 」とコメントが入る)

言ったよ
そしたら「あたしあの頃ひかれかけたことならある」って言ってた
何で覚えてるか聞くと
「それぐらいしかひかれかけた記憶がない」ってさ

俺「もうすぐ6時だ」
元カノ「あぁー、本当だね・・・」
俺「なんで寂しそうなんだよwwもうすぐ彼氏帰ってくるかもしれないのにさっww」
元カノ「うん、だけど・・・」
俺「浮気か?」
元カノ「ばか!いい加減にしろ!」
怒られた

俺「ごめん、調子にのった」
元カノ「それはいつものことだから気にしてない」
俺「おいこら」
元カノ「いくら世界が違うかもしれないっていったって俺君がいなくなるのは寂しいし怖いよ」
元カノが泣いてしまった
俺「俺なんかがこっちきてごめん」
元カノ「なんでそんなことばっかり言うの!!」
俺「でも俺、お前に会えてすげー嬉しかったよ。成長したお前に会えると思わなかった」
元カノ「単身赴任のお父さんみたいなこといってるよ」
俺「お前な」
元カノ「ねぇ、いいの?」
俺「何が?」
元カノ「俺君があたしとほとんど目を合わせてないのばれてないとでも思った?」
元カノ「ちゃんと見ておかなくていいの?」

俺はじっと元カノの顔を見た
違う世界の人だなんて思えない
確かにちょっとソバカスは増えてるけど確かにあの大好きだった顔だった
色々なことを思い出した
ひじを見た
昔派手に転んでかさぶたをとりまくったせいで痕が残っている
足を見た
すねのところに薄く横に伸びた傷痕があった
俺はこんなもの見たことがない

俺「ねえ、この傷はどうしたの?」
元カノ「え?この足の?」
俺「そう、いつケガしたの?」
元カノ「いや、ケガはしてない」
俺「でも傷痕が・・・」
元カノ「うん、なんか急に傷痕らしきものが出来ただけで、ケガはしてないんだよねー」
俺「いつ出来た?」
元カノ「えー?んー・・・」
俺「お願い、思い出して!」
元カノ「確か水着着るとき騒いだ覚えがあるから、高校の夏かな?」
俺「何年の?」
元カノ「3年かなぁ?」
元カノが亡くなるとき車の中で足の骨を折っていたと聞かされていた
それはすねで間違いなかったと思う

ここから 元カノ=優 ということでお願いします。

もしかしてある程度2つの世界で繋がりがあるのだろうか?
すねの傷といい、妙な共通点が出てくる度に俺は混乱してしまっていた。
そんな俺に優は一言言った

大丈夫、あたしは生きてるよ

そうだよな
こっちの優は生きている
俺の彼女だった優はもういない
そう思うことで少し冷静になれたと思う
そしてつくづく優は俺のことわかってくれてるんだなぁ、とこっちの優に対しては矛盾したような考えを抱いた
結局あの日から俺は逃げてたんだな
逃げ続けたんだな
だから彼女も作らなかったんだな
そう思った
俺は優を一生思い続ける
こうやって優を神聖化していた自分が情けなく感じた

優「ねえ、あたしのどこを好きになってくれた?」
俺「おっぱい」
優「あ"!?」
俺「すいません、嘘です」
優「で、本当は?」
俺「なんでとかはないんだよな。物心ついたころにはお前が近くにいたし」
優「あたしね思い出しちゃった」
俺「何を?」
優「俺君、高校時代1回もちゃんと好きだって言ってくれなかったよね」
俺「え・・・」
優「そっちでは違うの?こっちはそれについての話し合いしたんだけどさ」

俺「どんな話し合いだったの?」
優「ん?もっと好き!愛してる!って言ってくれなきゃ浮気してやるっ!って」
俺「それ話し合いっつーか脅迫・・・」
優「まあ、それ以降はたまに言うようになったよ」
このことは俺がものすごく後悔していることでもある
俺は 好きだよ とちゃんと言ったことがなかった
あるのは棺桶の前で 好きだった と言ったことぐらいだったんだよな

優「やっぱり言えなかったみたいだね」
俺「言えなかったわ・・・」
優「やっぱりそこは違うかもこっちの俺君は言えるからね、嫌々だけどww」
俺はここで泣いてしまった
俺「いいなぁ、羨ましい。優に好きって言えるなんて羨ましいよ。俺はもうチャンスもねえんだよな。」
泣きながらむせながらなんとか言葉に出した

ごめん思い出して俺が死亡寸前

(ここで次の話に入るまでしばし時間が空く。)

優が俺の手を握る

じゃあ言ってよ?
今だけそっちのあたしになってあげるからさ
それともまたチャンス逃しちゃうの?

俺は泣きながら
生まれて始めてきちんと優の目を見て嗚咽混じりに言った

今まで本当にごめん
あんなことになるなんて思わなかった
俺には何もできなかった、ごめん
何度も俺が変わってやれたらと思った
好きだ、好きだ、好きだ!
大好きだ愛してる!
結婚してくれ!

結婚してくれは正直言ってからやっちまったと思った
でもさ、言ってるのすごく辛くて苦しいんだけど、そのぶんものすごく暖かいような幸せな気持ちになれたんだよね
俺はいい終えて少し気が楽になり笑顔で優の顔を見ることが出来た

あーあ、やっとバスケ馬鹿がちゃんと笑ったよ

そう言って
優は俺にキスをした

たった2秒間位のキスで
こんなに長く感じたことはなかったし

亡くなってから6年間好きであり続けて、もう二度とすることができないキスだったから

俺はそのあとちょっとの時間ぼーっとしてた

優「これ浮気なのかなぁ?」
俺「わからん・・・」
優「キスの経験人数1人なの?2人なの?これどっち?」
俺「んー、彼氏が鏡に映っててそれにキスしたようなもんじゃないの?ノーカンでいーよ」
優が俺の頬を触る
優「んー、だめ。ちゃんと生きているんだからカウントにしよう!」
俺はまた何故かここで泣き出す

(ここで「台詞が臭くてちょっと恥ずかしい… 」とコメント)

すまん、多感な高校時代で恋愛経験ストップしてるもんで

(更に「多感な高校時代に恋愛経験あるだけ羨ましいわ
1と同い年のくせに俺ときたら‥‥‥ 」とコメント)

どうせ後悔するなら、やって後悔してくれよ!俺みたいに好きなやつに好きって言えないようなやつじゃだめだぜ

(更に「優は誰に似てる? 」とコメント)

それなるべく言わないようにしてるんだ
生前そういう話題になったときに、私は私だから!って怒ってたからさ
そんな子が
今だけ俺君の彼女になってあげるって、俺の彼女の身代わりみたいになってくれたことが
ものすごく切なかったんだ

ここで俺が優に切り出す
俺「なぁちょっと一緒に来てくれ」
そう言って車から降り、優の手をひいて校門に向かった
しっかりと左手で引いて
俺「敷地内から出て、少し離れたところにいてくれないか?出来れば死角になっているところでさ」
優「え、どうして?一緒にいちゃダメなの?」
俺「来たときは誰も人がいなかったから、状況が近い方がいい」
優「わかった、また会える?」
俺「今度はちゃんと左利きの俺が来るはずだから安心しなw」
優「元気でね」
俺「俺は大丈夫だから心配すんなって」
優「大好きだよ、行ってらっしゃい」
優は敷地外へ俺は車へと戻った

車に戻る途中にしみじみ思ったのは、これで終わりなんだなぁってこと
気分的には引退試合が終わってとぼとぼ家に歩いて帰ったときと似ていた
前向きな感情ではなかったけど、戻れるような気が漠然としていた

車に乗った
あの時と同じ曲をかけてみた
このiPhone持って帰れるのかな
とか考えつつ写メを閲覧
なんか、眠くなってきた
つかれてるだけか?
それとも例のやつか?
まぁどっちでもいいや・・・
俺は引き込まれるように眠りについた

車で寝ていた時夢をみていた気がする
優が「みてみて!あたしの歯丈夫!」っていいながら煎餅2枚重ねてバリバリ噛み砕いていた
わけわからんけど多分幸せな気持ちになってたと思う

誰かに揺り動かされて目が覚める
暗くてよく見えなかったが
間違えるわけがない
目の前にあった顔は元カノだった

俺、戻れてねーじゃんかよ

優いわく
いつまで外にいればいいかわからわかったから車に来てみた
車に来てみたら俺が爆睡してたからとりあえず起こしてみたそうな
俺「来ちゃったのがいけなかったんかなー」
優「俺君の実力不足だよ」
俺「なんの実力だよ・・・」
そんなこと言いながら
戻れなかったことを喜んでる自分がいた

とりあえず2人でどこかに食べに行くことにした
サイゼが近くにあったので入った
こっちのサイゼとほとんど変わりがない
ただメニューに決定的なちがいがあった
俺の大好きなチョリソーがない
憎きエスカルゴは残っているくせに

(ここで「そういえば、信号機の赤で警笛を鳴らす理由って分かったんでしょうか? 」とコメント)

あれね、意外と簡単な理由だった
死亡事故が所轄管内で確認された場合に追悼と交通安全を自分に戒めるってころなんだってさ

俺サイゼにいくと絶対チョリソー頼むんだよ
おかげで高校の時あだ名がチョリソーだったし
そんぐらい愛してるチョリソーがなかった
俺「ねえ、チョリソーないの?」
優「チョリソーってウインナーの辛いやつ?」
俺「そんな感じ。ないの?」
優「何回も来てるけどそんなメニュー見たことないよー」
俺「じゃあ俺の高校の時のあだ名はなんだったの?」
優「なんで急にあだ名の話?」
俺「いいから、なんだったの?」
優「えーと、早弁侍」
わけわかんねえよ・・・

俺「早弁侍て・・・ネーミングセンス無さすぎだろうよ・・・」
優「ちょっと待って、つけたのあたしだけど」
俺「お前かよ!」
優「だっていつも2時間目終わると食べ出すからさー」
確かに俺はしょっちゅう早弁していた
ということは俺がもしチョリソー好きじゃなかったら
危なく早弁侍と呼ばれていたわけだ

とりあえずドリンクバーに飲み物を取りに行くことに
俺は子ども染みてるかもしれんがメロンソーダばかり持ってくる
優もメロンソーダが大好きだった
俺がメロンソーダを注ぎ終わると
後にいた優もメロンソーダを注ぎ出した
優は4回ぐらいにわけて注ぐのだが、その癖も同じだった
本人が言うには
わけて注がないと泡が邪魔でいっぱい入らない!かららしい

国語力低いから誤解させることはあるけど勘弁なorz

サイゼから出て、優の家に行くことになった
正直優の家族を見るのが怖いっていうのもあった
でも久しぶりの優の部屋がどういう風に変わっているのか見たい気持ちもあった
結局は好奇心が勝つんだけどな

優の家に行くとお父さんと妹さんが出迎えてくれた
最近顔見せなかったなーとかそんな他愛のない会話
妹さんも元気そうだった
元気な顔の二人が見れて嬉しかった
挨拶も早々に済ませ彼女の部屋に行く

優がドアノブに手をかける
ドアが開く
俺は部屋のなかを見て驚く
ほとんど高校の頃と変わっていない
しいて挙げるなら俺との写真があることぐらいだった
温泉の写真も含めて
でもおかしいことがひとつだけある
それを優に聞かなければならない

(ここでまたしばし時間が空き、読んでるみんなは心配のコメントを送り続ける)





続く