紹介する本
本:「きちんとしている」と言われる「話し方」の教科書
著者:矢野 香
2022年11月
[あらすじ]
元NHKアナウンサーの矢野さんはエグゼクティブ向けに話し方の講師を行っている。本書では、入社1年目向けに樹脂、社外の人との接し方、話し方、伝え方、態度を説明している。
[感想]
エンジニアであった私は今まで話し方について特段注意されたことはございませんでしたが、5年目にして注意を受けました。話すことが苦手という自覚はありましたが、今更、社会人としての常識がないことに気づかされたのです。そして題名に惹かれてこの本を読みましたが、読んでいくと新入社員向けに書かれています。やはり5年目にして、恥ずかしい。。。。
しかし、気づいてよかったと思い、読んでいきました。
以下、メモになります。
・「あ、私もきょうは魚の気分でした」。食事は、上司と同じものを頼もう
共通の話題や共通の感覚をもっているという常識があると、急速に仲良くなることができる。
とりあえずビールというような、みんなで同じものを飲む習慣を意識するべき。
・「うざい人」と思われないためには、逆説の接続詞は使わない
「でも」や「それって」という言葉で話始めない。
余計な接続詞でつないで見切り発車して話すより、間をとっているほうがマシ。
指導してもらっているのに反論ばかりしていると、ネガティブな人間に見られる。
・「きちんと」した社会人は業界のにおいがする
銀行なら銀行の「きちんと」が、外資系なら外資系の「きちんと」がある。
業界によって、会社によって、「きちんと」がある。
学生の頃は、常に〇〇大学というラベルがついていたが、社会人になったなら、それをいち早く剥いで、
業界人のラベルに貼りかえることが大事。
・入社1年目の会話は「要約」がポイント
相手から、自分の今の状況について何か言われたら、「つまり、それは△△がポイントですよね」と聞き役に徹して要約すること。
会話は、「最初の発言」「相槌」「言い換え」と、3パターンで成り立つ。
入社1年目が気を付けたいのは、「最初の発言」をしないこと。
・焦点を相手の後ろに合わせると、できる人と思われる
プレゼンのとき、強い目力を出すには、誰かに部屋の後ろの遠いところに立ってもらい、その人を見ながら話すと効果的。
・名刺交換の「正解」は、先に出す・低く出す・相手の目を見続ける
召したあるいは訪問者のほうから先に名刺をだす。
名刺を片手で持ち、もう片方の手を添えながら、相手に正面を向けて差し出す。
相手が差し出した名刺の高さよりも低い位置で差し出し、謙虚さを現します。
同時に名刺を差し出している場合は、お互い右手で差し出し、左手で受け取る。
・自社の「設立年」「売上高」「従業員数」は押さえておく
社外でも自社のことを言えるようにしておく。
「できる人だ」と高く評価してもらうには、愛社精神を示すこと。
・事実のみを話すことで信頼される
事実と推測、事実と感情を分けて、事実のみを話すのです。
やるべきことは、今、自分が話していることが事実=目に見える行動なのか、感情=目に見えない気持ちなのか、それを仕分けする作業。
目に見えることをきちんと形に残していくことが必要。
・「業務用ノート」を作れば、できない人と思われない
社内で使う特殊な用語や業界専門用語についてのノート、業務上必要な情報を描いた「業務用ノート」を作るようにすること。
・何でもいいので、まずはほめられる経験をつくつ
「パブロフの犬」と同じように条件づけを行い、成功イメージを刷り込んでいく。
・敬語表
×来週は来られますか
→〇来週はいらっしゃいますか
×ご注文の品はお揃いになりましたか
→〇ご注文の品は、以上でよろしいでしょうか
×おっしゃられる通りだと思います
→〇おっしゃる通りだと思います
×大変参考になりました
→〇大変勉強になりました
×粗末なものですが
→〇よろしければお召し上がりください
×おわかりいただけたでしょうか
→〇ご理解いただけたでしょうか
×山田様でございますね
→〇山田様でいらっしゃいますね
×ぜひ、お会いしたいのですが
→〇ぜひ、お目にかかりたいのですが(謙譲語)
×お客様がお越しになられました
→〇いらっしゃいました
×お名前を頂戴できますか
→〇お名前をうかがってもよろしいでしょうか
・NHKのラジオ第一放送をつけっぱなしにする
音楽のようにNHKラジオをつけて、トークを聞き流すと、日本語の美しさや敬語、丁寧語を知ることができる。
ラジオ番組はニュースが5分~10分と短く、あとは、ほとんどがフリートーク。
NHKのニュースは話し方はきちんとしているが、ビジネスの一般会話に使うには硬すぎるため、ラジオがちょうどよい。
業務用ノートを作成しようと思います。
異動したばかりのころは単語ノートを作成していましたが、今はサボっておりました。
見直し、新しく用語を加えていきたいと思います。