ドラマでお勉強-イン・ザ・ダーク #2 | あさひのブログ
「一本好書」第九期 43分頃から。

院長「パソコンでプリントアウトしてくれ。私が求めている人材が備えていて欲しいのは超越した数学方面の才能、若さ、政治上の信頼性、ロシア語が解る事、最も良いのは単身者だ。
王書記「わかった、何人くらい必要だ。
院長「この条件に合う者を一人でも多く、だが必ず百人に一人というような特別な人間をだ。
解読という仕事はこの世で最も残酷で最も馬鹿げた職業だ。暗号は、解けないから暗号と呼ぶのであって、解けないのが当たり前であって解けたらおかしいじゃないか。だがこの職業は暗号を解けと言う。これはまさに大きなパラドックスだ。
宙に漂う糸くずのようのような手掛かりを解読員は捉まえなければならない。絶対的に沈着な心を持つ性質で、乱れても驚かず、驚いても変わらず、毎日毎日、毎夜毎夜、そうしてやっとさなぎが蝶になるかもしれないのだ。
私は王書記が推薦した12人に会い、うち6人をテストし、またそのうちの3人に再度テストをした。だが実の所、私はそれらの人材の誰一人ピンと来る者はいなかった。
そんなある日、彼女が私の部屋に現れたのだ。
彼女は特別(変わっていて)、口紅を塗り、洋風の雰囲気を漂わせ数学家としてはあまり見ないような活発とした生命力と一種のワイルドささえあった。一度目のテストをした人の中では彼女が(解くのに)かかった時間は最短だった。だが彼女は二度目のテストに参加しなかった。それは王書記が彼女は(求められる人材として)不適格だと判断したからだ。
黄依依「あなた達が探してる人には何をさせるつもりなの。
院長「数学家にしかできない事、そして人々のためにしなければならない事だ。
黄依依「あたしすごく興味があるの、ねえ何なの?
院長「君が(適する人材と)認められれば知ることになるだろう。そうでなければ君は永遠に知ることはできない。
黄依依「でももしあたしが行ってそこで何をするのか何もわからないのなら、あたしが(その仕事を)受けたいか受けたくないかどうやって決めるのよ。
院長「なら君はやめておくんだな。君の二人の同僚は事実上すでにテストを通過した。
黄依依「あの二人の事はよくわかってるわ。注意深く確実、でも創造力はない。もしあなたが彼らを連れて行って開天闢地(全く初めての出来事)を担わせるっていうのなら、あなたの人選は間違ってるわね。
彼女の同僚に対する評価は遠慮というものがなく、だが私に深い印象を残した。彼女には天使のような一面と、悪魔のような一面がある。どうしようか。
そこで、私はまた王書記を探しに行った。
院長「王書記、黄依依はなぜ不適格なんだ。
王書記「だめだよ、彼女には問題がある、絶対的に合わない。
君にも隠しておくことはない。ここへ来てまだ浅いのに、男女関係がとてもだらしないんだ。もう二度も離婚してる。彼女はアメリカから戻って来た、愛国性については問題ない。だが資産階級の物が多すぎる(=身なりが派手だ)。郷に入れば郷に従え。君は中国に戻ってきたら西洋の歌など歌えないだろう?だが彼女は違う。美しい花がその枝を伸ばすように、手を差し出された男はその魂を守り通せない。家族が(彼女が夫を誘惑すると)告発状を持って駆け込んできたくらいだ。だが周総理が彼女を指名し呼び戻し再度させた業務の能力はやはり確実に素晴らしかった。そうでなければここにおいてはいないよ(=さっさと辞めさせるよ)。
このような人間は確実にリーダーの頭痛の種となる。だが却って私は強い興味が沸いた。暗号に携わる人間は皆知っているのだが、暗号は反科学的で反人間的で、暗号の研究と解読には知恵と知識、技術、経験、センスが必要だ。さらに一種の暗躍する心、ひねくれて頑固な心が必要なのだ。
兵法は偽りを厭わず。暗号は兵器で言えば暗器。言ってみれば、欺き騙し、身を隠し、陰謀を巡らせるアイテムだ。このずる賢く陰険な心が充満している邪悪な世界の中においては、言う事を聞かない傲慢な人、ちょっとしたワルやワイルドな人は、もしかすると生き残っていくのは容易いかもしれない。
私は黄依依の資料を見た、彼女の師匠はアメリカの有名な数学家の諾伊曼(ノイマン?)だった。新しい中国が成立した後、国家人事部、外交部、教育部、中科院など六部院の連合を公示した(?)。海外にいる愛国人(中国人)が新しい中国を作っていくために戻って来ることを歓迎する、この公示は周総理の署名にて発せられた。そこには21人の名が挙げられ、その中に黄依依の名があった。
彼女の師の諾伊曼の名前は私の目の前を明るくしてくれた。なぜなら私のソ連時代の恩師がこう言っていたからだ、諾伊曼は東洋と西洋の大脳(考え方)を同時に操るこの世界でもっとも偉大な暗号解読家だと。
私の運気はとても良いようだ。そこで、私はまた黄依依に話しに行った。

院長「どうぞ(座ってくれ)。いくつか質問するからしっかり答えてくれ。
黄依依「わかったわ、なんでも聞いて。
院長「君は専門家だ、私が出したテストの意味もわかっただろう、暗号解析に関わることだと。今までにこのような仕事に携わったことはあるか?
黄依依「あるわ。
院長「これからこのような仕事をしてもらっていいか。
黄依依「イヤよ。
院長「なぜだ。
黄依依「あれは人間のする事かしら。
院長「じゃあ君は(わかっていて)なぜ私の所へ来た。
黄依依「あなたが面白そうだから。あなたってどこかミステリアスで、お堅そうで。
院長「(この仕事をすることに)同意するのか?
黄依依「ノー。あたしは自由でロマンを愛するの。あたしは紀律ってのが一番嫌いなの。あたしは何にも束縛されず生きたいの。
院長「暗号解析はまさに君のような人が必要だ。私の基準では君は唯一の適任者だ。
黄依依「あなた達があたしを必要としてると言ってもあたしがあなた達を必要としてるって意味にはならないわ。あたしは行かないわよ。
院長「では私は君に一言言わねばならない。私の(所属する団体の)代表は私自身ではない。君は今後まもなく国家の安全に関わる事業に従事することになるだろう。

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