魏王寧斎が鳳皓の正体に気づいてしまったと知った辛子硯は楚王の関与を否定するために自ら秋明纓の持っていた証拠の品を皇帝に差し出した。だが先手を打っていた魏王のせいで一層疑念を持たれることになった。皇帝は魏王と辛子硯に秋明纓を尋問するよう命じ、二人は監獄へやって来た。
* * * * *

「大夫どのどうぞ(お入りください)。」
「魏王殿下どうぞ。」
「わたしは外で大夫どのの審問を聞いて(対策を)考えさせてもらいますから。」
「わかりました。」
やって来た辛子硯の姿を見て秋明纓は駆け寄る。
「辛…」
「し、辛苦(苦労)は(みんなお前の)宿命だな!」
「…ご苦労様です。わたくし喉が渇いております、一杯の水をいただけませんか。」
「跪け。」
外では魏王が獄卒になにやら命じている。
「わかりました。それがしがすぐに行ってまいります。」
中では取り調べが始まる。
「容疑者秋明纓、今日はわたくしの問いに確実に答えるように。一杯の水だとか、錦衣玉食(豪華な衣服や贅沢な食べ物)の話などするな。」
「わたくしがどうして錦衣玉食などを求めましょうか。ただひたすら御大官様のお慈悲で、罪をわたくし一人に収め、秋家の者を皆お許しくださいませ。」
「お前は何の罪を犯したかわかっておるか。」
「わたくし秋明纓は、確かに大成の血浮屠の指揮使・顧衡の妻でございます。夫がこの世を去り、長兄の府中で庇護にあずかり、双子の娘を大人になるまで一心に育ててまいりました。身分(正体)を偽った罪は、全てわたくし一人がしたことで、娘たちは何も知りません。御大官様どうがご明察のほどを。」
「あァ、お前は双子の娘というが、ただの顧衡の血脈か?別に隠している事があるのではないか?」
「!……御大官様、それはどういう意味で?」
辛子硯は机の上に水で「記」と書く。
「長孫皓とは何者だ。今や全ての証拠は陛下の手中にあるのだぞ。顧夫人はまさか本当に無関係の人の跡継ぎのために自分と家族が生きていく路を絶とうと思っているのかね?この天下は全て王の領土、世界のいかなる場所でも王の臣下でない者はいない。お前が今日もし供述しないことにこだわるなら、秋氏は全て、遠い閔海にいる鳳知微も、天子がひと度怒れば、卵のように簡単に砕けるのだぞ!!」
「……鳳皓は……長孫皓です、大成の第九皇子です。」
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ここも恐ろしいまでの名シーンです。秋明纓を演じるリウ・ミンタオの女優オーラが凄すぎる(二回目)。セリフはたったこれだけなのにっ!!つかセリフでは全然凄さが伝わらない…。
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