アール・デコ ガラス世界展 | あさひのブログ
名古屋の大一美術館の「アール・デコ ガラス世界展」を見てきました。

繁華街からはちょっと外れた場所にあるこの美術館は、アールデコの時代を中心としたガラス細工をテーマにしてるようです。

ライトを浴びてやわらかい光を漂わせる花瓶を中心としたアールデコ作品が、体感で60点くらいかな。わりと大きいものが多くて、ショーケースもできるだけいろんな角度から見られるように立体的に作られてて、じっくり見てほしい、楽しんでほしいという意図が感じられます。
立体造形としての美術品としてももちろん美しいと思うのですが、それよりも観る側としてとても嬉しく面白かったのが、最初にガラス製品の製作方法の概略や歴史が解説されていたことです。どのようにして色を出すのか、グラデーションをつけるのか、模様をつけるのか…そこには化学的・物理的な、テクノロジーの進歩も含まれていたのです。ガラス職人らは職人であり芸術家であり科学者でもあったということ。これが普通の美術館にはない変わった視点だと思いました。
それを踏まえて数々の作品を見ていくと、花瓶の元の姿…高熱で真っ赤になってぐんにゃり曲がるどろどろのガラスへと想像が膨らみます。この大きさで吹きガラスって、一体どんな重さなんだろう、どうやって吹いたの、肺活量どんだけ?とか。(^▽^;) 作品ごとに製法も解説されていて吹いたのか型に入れたのか削ったのか…製作途中の姿を想像するとさらに面白味が増すと思います。
美しい色や細かい模様で彩られたこれらの花瓶は、もちろん実用するものではなく(花を活けても花瓶の方が派手すぎて花の存在感がなくなりそう…)単体で愛でるものだと思います。それもあって「なぜ花瓶にこの絵を?」と思う様なおかしなものもあったり。綺麗だけでなくそういった遊び心の詰まった作品も並んでます。

二階の展示室では打って変わって現代ガラスアート作品が。常設展示に加え現在開催中の「現代ガラスの表現展 vol.3」。新進気鋭の作家の作品が並んでます。ガラスという素材の可能性を各々が思う方向へと探求している興味深いものばかりでした。特に所志帆氏のガラスに現れる気泡を用いた作品が不思議で不思議でしょうがない!コンピュータグラフィックスが現実世界に飛び出て来たような。こんな規則的な気泡をどうやって作るの??

二階からホールを見下ろして。上部の赤いシャンデリアも全部ガラス工芸です。


休憩室では洋書も含め沢山のアールデコに関する本が自由に閲覧できます。



魅惑の煌めき「アール・デコ ガラス世界展」
11/1(火)-4/9(日) 大一美術館

現代ガラスの表現展 vol.3
12/6(火)-4/9(日) 大一美術館

大一美術館
JR名古屋駅からは市バスで10分程度。鴨付町停留所下車すぐ。



長いものに巻かれろ