
昭和基地をはじめとする南極の基地について、建築面からその工夫や発展を追って紹介する展示。
南極越冬隊が実際に使用した器具や装備も紹介しつつ、パネルやビデオを用いて建築(デザイン)方面の解説がなされています。図面やイラストでわかりやすくしてあるけど基本的に文字を追っていく展示でけっこうマニア向け(^▽^;)
南極で建物を建てる時の問題点はいろいろあって、中でも年中吹き荒れるカタパ風によって雪が舞い上がって建物の陰に吹き溜まりをつくり、それが積っていずれ建物が埋もれてしまうという宿命が。もちろん毎日雪かきするなんて悠長なことは言ってられないので、いかに吹き溜まりを作らせないかを科学的に研究しデザインされているのです。
さらに建築材の大きさや重量にもあまり自由度がなくて、というのは築材はすべて船に載せてはるばる日本から運ぶのであまり重量とられてもいけない。しかもプロの大工を載せていく余裕があったわけではなく研究員自らが日曜大工の突貫工事を行わなければならない状況。そのため素人でも組み立てられるパネル式を中心にした工法などの工夫があります。
有名な昭和基地は今は立派な施設群として立ち並び、太陽光エネルギーを利用する新しい棟の紹介もありましたが、それより興味深いのはやはりあすか基地やドームふじ基地。この二つは最初から埋まることを前提にして地下(正確には地上の雪の中)に作られていて、棟と棟を結ぶ通路は雪洞だとか。これもまた「建築」のひとつの形かと思うと面白いです。
日本だけでなく世界の南極基地の紹介も。やはり吹き溜まり防止のために各国が高床式を採用し、またできるだけ長く使用するためにその柱を毎年ジャッキで上げていくという方法をとっている所も。
埋まってしまった建物ってよっぽどの地球温暖化でない限り二度と出てこないわけだけど、なんか不思議。未来の化石が今埋まっていってるわけだ…。
南極建築Antarctic Architecture 1957-2016
12/9(金)-2/21(火) LIXILギャラリー大阪
入場無料。
LIXILギャラリー大阪
グランフロント大阪 南館タワーA12階。
オフィスタワーのワンルームです。行き方ちょっとややこしいのでホームページを見て行ってください。
面白南極料理人 (新潮文庫)/西村 淳

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第30次、第38次越冬隊に参加した調理担当の海上保安員が綴る面白おかしい南極生活。主に第38次のドームふじ基地での生活が描かれてます。