再会の食卓 | あさひのブログ
「再会の食卓」(2010年 原題「團圓」 監督/ワン・チュアンアン 主演/リサ・ルー、リン・フォン)
96分
再会の食卓 [DVD]/松竹

¥4,104
Amazon.co.jp

なんとなくで借りてみたヒューマンドラマ。
原題は一家団らんの意味。

――急速に開発の進む上海。下町で夫と子供たちと暮らしているユィアーの元に、40年前に生き別れた元夫リウ・イェンションからの手紙が届く。彼は国民党の元軍人で、40年前国民党は共産党に押され台湾へと脱出した。多くの軍人がこの戦争で家族と引き離されたのだ。そしてこの度ようやく軍人の帰郷が実現しリウはユィアーに会いにやってくるという。子供たちは今更やってきて家族の平穏を壊さないでほしいと不快感を露わにするが、共産党の元軍人でもある夫のシャンミンは歓迎すべきだと言う――

結構序盤のうちから涙が止まらない感動の物語でした。
あらすじは細かくは書かないでおきます。が、ざっくりいうと40年ぶりに再会した元夫から一緒に暮らそうと言われて今の家庭との間を揺れ動く女性(おばあちゃん)を中心に、彼女の周囲の人々の思いも細かく描いた、人生の重みを考えさせられる作品。

ここには日本人にはない思い、悲劇が含まれていて、それは自分たちの国が政治の勝手で二つに引き割かれたという歴史が、古ぼけてない今なお新しい記憶として残っているというのかな。日本人が小学生の時から教え込まれてきてる道徳の教材みたいな「戦争の悲劇」とは違う、もっと現実味のある生活に密着している悲劇の上にこの物語は語られてる。
しかしそれはあくまで土台で、この作品通して静かにじっくりと描かれているのは人への愛。夫、元夫、子供たちへの愛。そして自分への愛。どの立場にも共感できるし、それは矛盾してるようだけどすべて人間の当たり前の感情。結局この作品は当たり前のことを映し出しているのだけど、それが感動を呼ぶ。

邦題にもあるように食卓を囲む姿が人物の心を映し出してて重要なカギになってるけど、同時に開発中の上海の街並み(下町の崩れそうなボロ街と高層ビルが同居してる風景)がまた重要な「時間」を表すカギになってて、ユィアーおばあちゃんの視点で物語は進められるけど時おり現代っ子のナナの視点から映し出される手法とか、なんかうまくできてるというか見事だなぁって思う。うまい。

全般的には言葉も聞き取れるし歌詞もわかってニュアンスつかめたんだけど(帰ろう帰ろう故郷へ帰ろう→回家、回家…と歌うとこは涙が出る)、時々、特に二女の喋る言葉が聞き取れなくって。ラストシーンの三人の会話もニュアンスはわかるけど聞き取れない。これが上海語なのかな…。


TSUTAYA DISCAS
2枚ずつしか借りられない。そしてひと月に4枚借りねば損…。
15勝9敗3引分け。



長いものに巻かれろ