ドラマでお勉強-大秦帝国(第一部) #15 | あさひのブログ
「大秦帝国(第一部/黒色裂変)」第三十五集41分あたりから第三十六集冒頭にかけて。
魏国の鉄騎兵3万と秦国新軍歩兵2万の戦いが始まった。秦軍の新戦術の前にかつて天下最強と恐れられた魏の鉄騎兵が次々と葬り去られていく…衛鞅(エイ・オウ)と共に高台で観戦していた卬(ゴウ)公子はその戦況に我が目を疑う。

* * * * *

「報告!丞相大元帥さま、たったひと時で三万の鉄騎兵が…。」
「報告!洛水の河谷の三万の歩兵軍は、秦軍の鉄騎兵によって谷口に封じ込まれ、失われました!」
「龍賈の老いぼれはなぜ支援に駆けつけて来なかったのだ!(※)
「将軍には、河西軍は戦局を乱しに来るなとの(あなたの)命令がございました!」
「秦国新軍の勝利だ。大丞相大元帥どの、そなたがどう感じたかは知らぬが。」
「…私を殺すのか?」
「殺すのはどうして惜しくないことか(殺すには惜しい)。ゴウ公子の命は貴い(→価値がある)。」
「私は無数の珍しい特別な宝物を持っている、(お前の好きな物を)言え。」
「珍しい特別な宝など、有難くはない。」

※通常「老」は年上への敬意を表すが、ここではおそらく「老いた」の意味だろう。


「ではこの蚩尤剣をまずお前に贈ろう。この剣がお前がまた戦に勝つことを手助けするだろう。」
 衛オウは差し出された太刀を手に取り眺める。
「このような神がかった兵器は大丞相大元帥どのの先祖伝来のものか?」
「ある薛国の商人から贈られたものだ。(※)
「では見ろ、(その商人は)彼かな?」
 景監が兜を脱いで顔を見せる。
「…お前は薛国の商人ではないのか?」
「秦国大良造府領書、後軍主将の景監。大丞相大元帥どのにお目にかかる。」
「かつてはお前をぞんざいに扱って、悪かったな、許してくれ。」
「ゴウ公子よ、そなたは魏国がどうしたら滅亡しないかという道の真ん中にいるのだ(魏国が滅亡するかどうかはお前にかかっているのだ)。」

※その昔、猗垣と名乗る薛国の商人から貢物として贈られた。猗垣の正体は魏国に密偵として潜り込んでいた景監。そして蚩尤剣は嬴(エイ)公家の宝で虔公子の愛剣であった。


「車英将軍が離石要塞を掌握し、龍賈の陣営を抑えました。」
「そうか衛オウ、お前はなんと(嘘を言って)騙して、この半日騒がせたのだな。元々お前が言った軍馬は五万ではなかった、お前はまだ別に伏兵を忍ばせていたからな。」
「ゴウ公子はやはり見識がおありだ。(※皮肉)」
「私が言いたいのは、五万の秦軍がどうして我が四十万の魏軍に勝てるかということだ(→勝てるわけがない)、お前は元々二十万の人馬があったのか。(※負け惜しみ)」
「ゴウ公子よ、目下お前には二つの事をしてもらう。一つ目、我が秦軍と龍賈軍の最後の一戦を見届ける事。二つ目、一度人質となる事。魏王が函谷関と崤山(コウザン)をお前と引き換える気があるのかを見る。お前は(龍賈軍との)戦いの後に魏王へ手紙を書くか、それとも今夜すぐに書くか。」


「龍賈の老兵軍がどうしてお前の二十万の大軍の一撃に耐えられようか。私が思うに、(戦の結果を)待っても待たなくても同じだ。私は今夜手紙を書く。」
「さすが!大丞相大元帥の名に恥じない賢明な判断だ。」
「この言葉を信じてくれ、私達は友人だろう。」
「だまれ!今後もし再び"友人"の二文字を出そうものなら許さん、即刻殺す。」
「わ、わかったわかった、そう怒るなよ。国事はきちんと、きちんとしないとな。」
「今月中だ。今月中にもし魏王から便りがなければ、たとえ私がお前を解放しようと思っても我が三軍(※)の将士が承諾せぬだろう。」
「…わかった、書こう、私は今夜すぐ全て良いように(うまくいくように)手紙を書こう。」

※先陣・中堅・後拒、または左翼・中軍・右翼。転じて、全体の軍隊。全軍。

* * * * *

この勝利がひとつの結末。
衛オウはこの戦いの功績を讃えられ広大な商於の地を与えられる。そうして商於の君(領主)の鞅、"商鞅"と呼ばれるようになった。
商オウや孝公、そして秦国のその後は…ぜひドラマをご覧ください。


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