ドラマでお勉強-大秦帝国(第一部) #6 | あさひのブログ
「大秦帝国(第一部/黒色裂変)」第十二集、39分あたりから。
孝公は初冬の頃に偶然通りがかった五玄庄(庄は集落の事)で賢人に会った。春になり、孝公は景監らを連れて再度五玄庄を訪れる。

* * * * *

「確かこの家だ。」
 門戸の前に立つとちょうど賢人の孫娘の玄奇が出て来た。
「忘れんぼの剣士さんだ。(※)
「そうだ忘れん坊の剣士だよ。お嬢さん元気かね。」
「元気よ。どうぞ(入って)。」
 玄奇は長旅にでも出かけるようないでたちだ。
「お嬢さんはどこか遠方へ行くところなのか?」
「おじいちゃんは春になると各地を行脚するの、あたしは自分の用事があるのよ。さあどうぞ。おじいちゃん、お客さんが来たわよ!」

※前に訪れた時に孝公が剣を置き忘れて帰ろうとしたのを玄奇が気づいて届けた経緯がある。


「春風が頬を撫で、旧友が門に立つ(訪ねてくる)、老夫(わたくし)は喜ばしいばかりだ。」
「今日訪問したのが、なんと先生が出発される前だとは思いませんでした。」
「天意(運命)がこのようで、老夫(わたくし)はどういたしましょう。(→出発する前に再会できたのも運命でしょう。)」
「先生、ご面倒だが(私の連れの)何人かお部屋に待たせていただいて、私とこの(連れの)者に先生からいくつかご教授いただきたいと思うのです。」
「玄奇や、お客人を部屋にお招きしてお茶を用意なさい。」
「みなさん、こちらへどうぞ。」


「若様、どうぞ(お座り下さい)。」
「先生、これは秦国の中大夫を務める景監です。」
「景監がお目にかかります。どうぞよろしくご教授下さい。」
「彼が大夫って、あなたは…」
「秦国の新しい君主様です。」
「在下(わたくし)は嬴渠梁(エイ・キョリョウ)です。お嬢さん、私を国君(国王)だと思わず、ただのお兄さんだと思っていいのだよ。先生、前の雪の夜は慌ただしく(帰って行ったので)、今日は特別に(改めて)訪問致しました。先生にさらにご指南いただきたい。」
「…秦公がいらっしゃる意図は、私は解っております。老夫(わたくし)はただ少しばかり政策を立てられても、その事(政治家としての役職)に身を置くことはできません。」
「先生は私の賢人を敬う心が行き届いていないとお疑いか?(→私は礼を尽くしてあなたをお迎え致しますよ)(※)
「老夫(わたくし)はのんびりと暮らしており、諸侯の動きを聞こう(知ろう)ともしておりませんし、また国を治める学問も修めてはおりませぬ。」
「先生は秦国がとても弱くとても窮しており、大業を成すのは難しいとお考えだ。(→それを解っていても助けてはくれないのですか)」

※日本語字幕では「希望の役職をご用意します」となっている。


「秦公よ、あなたはわたくしが誰なのか知っておいでか?」
「先生は五玄庄の主の、五玄公ではないのですか。」
「秦公の真摯なお求めに、わたくしは隠しておくに忍びない。私はすなわち秦の穆公の時代の百里奚(ハクリ・ケイ)の六代後の孫、百里遙なのです。」
「先生は百里ケイの子孫だと。」
「この二百年あまり、百里氏(一族)は代々山野に隠居しております。」
「百里先生、わたくしは不孝にも来るのが遅れました(もっと早くにお会いしに来るべきでした)。」
「(※膝をつき拝礼する孝公に)お立ち下さい。」
「百里一族は大変ご苦労されてきたのですね。」
「先祖は穆公が五覇の一人となるのを補佐しました、穆公が世を去った後は、秦国には(穆公の志を)受け継ぐ秀英な君主がおりませんでした。先祖の百里ケイは力を尽くして辞職し、楚国へ帰って隠居しました。先祖はこう遺言されました、百里一族はその後秦国に戻って居を構えてもよいが、(秦に)任官したり国の仕事を任せられてはならぬと。」
「なぜそのようなことを(遺言したのか)?」
「祖先の影(名声)を受け継いで要職に就いても、大事(重要な仕事)は成せませぬ。」


「秦国の不振は、このわたし一人の手には余るのです。先生に我が秦国を救う方法をご指南頂きたいのです。」
「秦国が強大になるためには、実際のところ(一人の)世界一の巨匠を得ること(しかない)でしょう。」
「世に英才はおらぬ、どこを尋ね探せばよいのか…。」
「列国が雄を争う時代は名士を輩出し、乱世の朝野には多くの雄才奇才がおります。君主様の慧眼にかなう者がおりませんでしたか?」
「わたしはかつて何度も秦国の山川へ人をやって(探させたが)、残念なことに、大きな才能を持つ者はいなかった。」
「求賢(賢人を探す事)の方法を、どうして本国に限定する必要がありましょうか。国君様もご存じのように、我が先祖百里ケイは楚国から逃げて来た奴隷です。当時よく民を治めた有能な大臣蹇叔(ケン・シュク)は宋国の書生、大将軍丕豹(ヒ・ヒョウ)は晋国の武士、財政を担った公孫支は北の燕国人、名政治家の由余は西戎の書生。五人とも秦人ではなく、穆公は(彼らを)重用し(政治を)任せ、そしてその後秦国は覇国と称えられるようになりました。孔丘(孔子)は感慨深く評しました、穆公の度量ならば、覇者にとどまるのは小さく(役不足で)、まさに天下の王たるにふさわしいと。このように、秦を治める者は必ずしも秦人でないといけないわけではないでしょう。」


「先生がおっしゃるのは、山東の列国へ求賢せよと。」
「そうです。東方の各国で才ある人を広く探し求めるのです。」
「先生の言葉で、目から鱗が落ちました。景監、宮殿へ戻り山東に向けて広く布告するための求賢令を起草せよ。」
「かしこまりました。」
「天もまたあなたのために奔走してくださるでしょう。(※)
「先生は人選に心当たりがおありなのですか。(→推薦したい外国人がいるのですか)」
 百里遙は答えない。
「まあいいでしょう。私は実用的な(贈り)ものをご用意しました、先生は辞退されないでいただきたい。」
「有難い、秦公に感謝致します。老夫(わたくし)も辞退いたしますまい。」
「百里先生、わたしはこれで失礼します。」

※この前後数秒のシーンが日本語字幕版ではカットされてるので正しい意味はわからない。

* * * * *

玄奇ちゃんはモブかと思いきや後々キーパーソンとして浮上する。この時キョリョウが25歳くらい。玄奇は15~20歳くらいの設定か?演じてる俳優さんは親子くらい離れてそうに見えるんだけど…。


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