ドラマでお勉強-大秦帝国(第一部) #2 | あさひのブログ
「大秦帝国(第一部/黒色裂変)」第三集、18分あたりから。
毒矢を受け自らの死期を悟った秦の献公は、次子の渠梁(キョリョウ)を呼び寄せる。

* * * * *

「キョリョウよ、父はお前に話すことがある。他に気を取られるな(→よく聞きなさい)。父の(人生の)路はもうすぐ終わるだろう。わしはお前を太子に立てる事を決めた。すぐに国君の位(※)を継げ。」
「父上!」
「言うな、終わりまで聞きなさい。わしはお前に三つの大切な事を言い聞かせよう。一つ、報復を急ぐな。父がこの度行けば(死んだら)、朝野から報復の声が必ず怒りの炎のごとくごうごうと上がるだろう。お前は少しでも(その声に)乱されるべきではない。お前が言っていたように、秦国はすでに打って出る力なく、(争いになれば)めちゃくちゃになるだろう。再度打って出ることは亡国の危機である。二つ、臣下を大切に扱い政治を安定させろ。秦国は四代に渡る乱政のために、その弊害が根深く残っている。わしにはもう解決する時間がなく、お前に残していくこととなってしまった。お前は(臣下を)軽く見て油断してはならない、とりわけ貴族や元老たちだ、軽率に彼らと対立するな。三つ、これは最も重要な事柄だ。すなわち兄弟が心を合わせ、憎み合ってはならない。」
「父上、キョリョウは心に刻みつけておきます。」

※秦国のトップのこと。この頃の秦はまだ王を名乗れず公(君主)を名乗るに留まっている。



 献公は一つの箱をキョリョウの前に差し出す。
「これを開けなさい。」
 中には血文字で『もし異心あらば、死して祖先に顔を合わさず』と書かれた紙と、切り落とされた指が。
「これはお前の兄の血の誓いだ。彼がもし反逆心を抱くことがあれば、お前は朝野に(これを)公にすることで人々が(彼を)罰するだろう。」
「父上、私と兄上は元より一心同体、なぜ兄上にこのような自らを苦しめるような事を。」
「キョリョウよ、(幾度となく繰り返して)よく覚えておくのだ。徳を同じくすることはたやすく、心を同じくすることは難しい。大いなる志と大切な時機を同じくすることは更に難しい(※1)。歴代の公室の内乱に、骨肉の争いでないものがあろうか。…虔は聡明な人物だ、信頼し重用せよ。血の誓いはただ万一の事を防ぐためだ。」
「父上ご安心ください、父上の教え、キョリョウはしかと心に刻みつけました。もし食言(※2)すれば死してエイ氏の太廟(墓)に入りません。」
「よし。お前は(今から)朝議の準備に行きなさい。」
「父上のお体の方が大切です。朝議は遅らせても(延期しても)いいでしょう。」
「行きなさい行きなさい。お前は勇士が寝台の上で死んだのを見たことがあるか?(勇士は戦場で死ぬものだ→自分はこのまま死んだりはしない)」
「父上…。」
「早く行け。」

※1 徳、心、節の意味はよくわからない。日本語字幕版では「心を同じにすることは難しい、国の一大事ならばなおさらだ」となっている。
※2 前に言ったことと違うことを言ったりしたりすること。約束を破ること。


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兄を差し置いて弟を跡継ぎにすると絶対何かが起こる…と心配してしまうのだけど。その不安も含めて今後の展開をお楽しみください。


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