ドラマでお勉強-新版・水滸伝 #12 | あさひのブログ
「(新版)水滸伝」第五十九集「智多星計賺玉麒麟」30分あたりから。
梁山泊の将来のために必要な人材、盧俊義を仲間に引き入れるべく、呉用は道士(占術師)に扮して盧俊義に近づく。ちょうど立て続けに悪いことが重なっていた盧俊義は呉用に占ってもらうことにした。

* * * * *

「先生、この占いは凶と出ましたか、あるいは吉と出ましたか?」
「貧道(わたくし)は率直に申し上げます。」
「先生にはさ迷える(人生の)渡し場を指し示していただきたい、なので(率直に言ってもらって)差し支えありません。」
「員外どのは最近身体に良くないことがおありなのでは。」
「わたくしは武術を修める者。この体はまだ丈夫で朗らかだ。ただこの右眼の眉が最近ちょっとおかしい、時々ぴくぴくして止まらなくなる。」
「この占いにはこう出ています、員外どのには百日以内に必ず血光の災いが降りかかると。財産は保てず(失い)刀剣の下に死すと。」
 呉用に付き従っている大柄で不気味な男が肩を震わせて笑うようなしぐさを見せる。


「この童子は、生まれた時からおかしな姿(見た目)で耳が聞こえず口もきけないのですが、私が占いをする時になるとまるで心を持つ賢いサイのようなのです。彼がもし笑えばきっと泣くようなことになる前兆、必ず大きな災いがやってくるでしょう。」
「先生のこの予言は間違いでしょう。私盧俊義は北京出身で長く裕福な家に暮らしており、祖先に法を犯した男はなく、親族に再婚した女もおりません。ましてやこの盧俊義はこれまでずっと人に対して慎み深く、財とならざるもの(→賄賂)を受け取らず、すべきでない道理を行わず、盗みを働くようなちっぽけな男でもなく、非を犯すくだらない女でもない。(そんな私に)どうして血光の災いが?」
「やはり天下(の人々)は、媚を売って取り入ろうとする人が好きなのだ(自分にとって良い事を言ってくれる占術師が好きなのだ)。貧道が天機に示されている生命の危機を見破ってみせて平穏な道を教示しているというのに、かえって虚言悪言をついているという。
やめよう。貧道は帰ります。」


「先生お怒りにならないで。(たった今)わたくしは大変失礼を致しました。まだ先生にはお許しいただきお会いしたい(お話したい)。先生はお気兼ねなく本当のお話をして下さい。」
「でも貧道が本当の事を言うと怒るであろう。」
「わたくしは先生に人生の指針を示していただきたいのです、どうぞおっしゃって下さい。」
「員外どのは八文字の富貴を持つ、(すなわち)"向来行的都是好運(なすこと全て幸運に恵まれている)"。しかし今年は(貴方の運命を表す星は)歳君の領域を犯し、極めて悪い位置に来る。占いの結果から見ると、百日以内に屍(の体)と首が別々の所にあるでしょう(→殺されるだろう)。これは生まれた時から定められたことで、逃れることはできません。」
「先生、この難を逃れる何か良い方法はありませんか。」
「南東へ百里より向こうへ行くことだけが、この難から逃れられる方法です(※)。」
「先生、わたくしがもしこの難を逃れることができたら、必ず(ご恩に)厚く報いましょう。」

※南東へ百里行く途中には梁山泊がある。


「員外どの(の運命)が当たる四句の占い歌を、貧道が壁の上に書きましょう。後日もし(占いの)効果が現れたら、員外どのはすぐ霊験あらかたであったことがわかるでしょう。」
「誰か、筆と墨を持ってまいれ。先生どうぞ(お書きください)。」

『葦の花の中を行く一艘の舟。優れた英雄はこの地に遊ぶ。義士がもしこの道理を知るならば、身をひるがえし難を逃れ憂いは無くせる。(※)

※蘆花は梁山泊の水辺に生い茂る葦のこと、俊傑は梁山泊の頭領たち、義士は盧俊義のこと、此理は才能ある英傑達が梁山泊に集っている理由。「盧俊義よ、あなたが我々梁山泊の志を知り仲間になってくれたら我々の憂いはなくなる」の意味をこめた。ただしこの詩の本意は、四つの句の最初の文字を読むと「蘆俊義反(盧俊義が謀反を起こす)」となること。この詩を自宅の壁に書きつけられた盧俊義は謀反の意図ありとみなされ逮捕されることとなる。

* * * * *

ほぼ原作通りで呉用先生がお得意の卑劣な罠 妙策を仕掛けるシーン。
ここの詩は台詞にも出てこないので日本語字幕は表示されず、原作を知らなければ日本人にはこの策がどう巧妙なのかちょっと理解できないよなぁ。

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