第7回 わたしの愛するベーシスト「武田祐介」 | ブラックミュージック系ロックバンド「Someone」のブログ

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テレキャス×335×スラップベース。ブラックなフィーリングで世界を変えます。札幌。

どうもベースのジョイです。


今回は中高生から絶大な支持を誇る、病み期の女子高生御用達バンドRADWIMPSのベーシストをご紹介します。
「この期に及んでラッドウィンプスかよ・・・」
なんて言わずに読んでいただきたいです。

YAMAHA6弦を使うことで知られている武田ですが、その辺によくいる「なんちゃって6弦」ではなく、6弦の魅力をフルに使うベーシストです。
だからといってテクニック志向でもなく、歌ありきで独特なメロディアスなラインが特徴的です。
音価や音数のコントロールが非常に上手く、主張したフレーズばかりでなく最低限の音数でボトムを支えるプレイも魅力的です。
ルートを大事にするベーシストですが、時に歌メロと絡むインタープレイ的なフレージングも彼ならでは。



この曲での武田は極力音数を抑えた控えめなプレイで低音域を担う。
1音の説得力とサステインの長さ、音色の豊かさは多くのベーシストが見習うべきですね。
また武田は経過音の使い方が本当に上手いので、無駄なところでは弾かずにゆったりとコードをつなぐ好プレイが聞けます。
3:11からのギターソロ(?)では決してルートからは外れずにベースの仕事を果たしたうえで、経過音を駆使したメロディーが美しいライン。
秀逸なフレーズです・・・・・・


起伏の激しい曲調の変化に合わせてベースもいい動きしてますね。
ゴリゴリしたトーンで的確にリズムを出し、音数の多いゴーストノートを多用したパーカッシブなスラップで盛り上げ、2分音符のゆったりとしたラインやハイノートでのアルペジオ風フレーズで緩急をつけている。
最後のサビでは振り切ったようにローBの低音を使用してへヴィーな印象を決定づける。
曲に合わせてプレイスタイルを変えて、ベースも目立つが全体の印象を尊重した彼のプレイを真似したくなるベーシストは多いんじゃないんでしょうか?




武田のリズム面でのセンスが爆発したのがこの曲。
全編にわたってルート弾きに徹底したベースライン。
圧倒的な程のベース&ドラムのレイドバック。
余計なことは一切しない実に男らしいプレイ!

ですがグリスやスライドを多用していることで一音一音のニュアンスがとてもカラフル。
経過音を排したラインにスライドの揺らぎが効果的に曲にマッチしています。
また音の切り方が絶妙で一朝一夕で出せるグルーヴではないですね。
この曲を聴いて「この人はほんものだなぁ」と感じました。




5thアルバム以降、無駄な音を排したストイックなスタイルになった武田。
普通の8ビートのルート弾きでもうねりの効いたいいプレイしてますね。
ですが6弦を生かした自由奔放な頃の武田がやっぱり好きです・・・
あと、店員の目が気になってRADWIMPSのCDをレジに持っていけません・・・