前スレッドの続き。
「大田黒公園」内にある建物…。
これは「大田黒記念館」と言うもの。
公園に記念館…??
前スレッドでも書いたが、公園と言うより邸宅庭園の風情を持つ。
実は、それもその筈、ここは「大田黒元雄」氏の屋敷跡。
大田黒氏は、大正~昭和にかけて活躍した音楽評論家で、「日本で初めての音楽批評家」と称されていた。
その大田黒氏の邸宅が、この「大田黒記念館」で、登録有形文化財として登録されている。
で、内部はと言うと、
まさに大正から昭和にかけての当時のモダンな住居といった趣き。
公開されているのは、1階のこのプレイ&リスニングルームと応接間を兼ねたような一室のみ。
しかしながら、それだけでも充分に見ごたえのある空間!
家具と言うより調度品と言える品々。
よく見るとイスの模様も手彫りの事細かい作業が施されている。
でも、座り心地はあまり良さそうにない…?(苦笑)
細かい装飾はガラス窓さえも、そう!
そして、音楽評論家の第一人者と言う事で、ピアノも凄い!
上掲の写真からお判りいただけるだろうか?
ピアノ弾く位置ですよ。
写真右下の丸いのが椅子で、そこに座って前に来る台の上部を開けると鍵盤がお目見えするわけです。
どんな高級のピアノもいわゆる黒い漆塗りしか見たことないのに(漆塗り自体高級の部類)、木材細工のピアノ!
もうお洒落な家具の様相じゃないですか?!
ちなみにこちらのピアノの説明がありました。
1900年に作られたもので、一度は楽器としての寿命を迎える時期になったが、保存運動が起こり修復され、今も現役のピアノでたまに演奏会をここで行うそうです。
ん~、一度その音色を聴いてみたいものです。
そらから、蓄音機も同様に素晴らしいルックス!
写真だと逆光で多少判り辛いかも知れませんが、やはり凝った彫刻がありました。
この部屋の真ん中に置かれているテーブルとイス。
このセットの向こうには古き良き家の代名詞ともいえるマントルピースがあります。
その上に飾られた3組の写真。
この邸宅の主だった若き日の大田黒元雄&ちづゑ夫妻。
この記念館を出ると右側にもう1軒家屋が。
こちらは茶室だそうです。
ガラスに外の景色が写り、内部がほとんどわからないや…。(苦笑)
この建物の茶室の入口前には広めのスペースが。
ちょっとした休憩スペースとなってました。
そして、ここに置かれた小さな水槽。
今年2020年5月に孵化した鯉の稚魚でした。
大きく元気になって、あの池で次の時代の人々を和ませてください。
大田黒公園は、「荻窪駅」から10分ほどの住宅街にあり、基本9時~17時開園ですが、紅葉の時期は夜ライトアップして有料ながらもまた違った景色を楽しめるそうです。
今度は、紅葉期の夜に来てみたいものです。