東京で桜開花宣言もあった春分の日の昨日。
神宮球場でプロ野球オープン戦を観たその夜。
野球界のリビング・レジェンド“イチロー”選手が昨日ついに現役引退を表明した。
「最低でも50歳は選手を続ける」と言った矢先の出来事だった。
多分、昨年所属するマリナーズから会長付特別補佐扱いとなったのが大きかったのだろう。
これには2つの側面があったと思う。
1つは「本来ならクビ同然ながらもマリナーズに籍を置き、ユニフォームを着て選手たちと過ごせるという計らいが、所謂リスペクトでありスペシャルな待遇だという点」。
もう1つは「こんな状態からまた選手契約を結んで、試合に出続けるところまで、這い上がってやろうじぇねぇか!という気概を持つきっかけに」。
しかし今年のオープン戦では、安打製造機並みのイチローに1本もヒットが出なかった。
これは、私もニュースなどで見ていて「さすがにもう無理かな」と思ったし、1本のヒットを打つのがどれだけ大変なのかをあのイチローがもがいている、というのが恐ろしくさえ思った。
そして昨日のアスレチックス戦の最後の打席。
かつてのイチローならあんな内野ゴロでも足でヒットにしていた。
それも出来ない。
やはり潮時と言えよう。
個人的にイチローの思い出と言うと、実はメンチを切られた事がある。(笑)
まだ、オリックスがブルーウェイブだった頃、またファイターズのホームが東京ドームだった頃の事。
仕事さぼって(?!)イチロー選手を観に行った。
イチローはライト守備なので1塁側の最も外野寄りのエリアが当時「乾杯シート」としてビール一杯サービスするという席種だった。
なので、日本ハムの応援者たちが座るエリアだが、イチローを間近で観るために敢えてこの席種を選んだ。
試合が進むに連れて、やはりイチローの真後ろでイチローがライトフライを取る場面が見たくなって、外野席(ライトスタンド)に移動。
当時は、観客も少ないし緩いのでランクダウンしたゾーンで観戦するのは全く問題無かった。
そこで観戦していたら、試合の流れがファイターズが逆転のチャンスを不意にしてしまったのだと思う。
私の後ろにいた男性客が悔しさの余りに応援メガホンをフィールド内に投げ入れたのだった。
もちろんその男性は警備スタッフにすぐさま連行されて行った。
ライトの守備にいたイチローはそりゃカチンと来たのでしょう。
ライト側を睨みに来ます。
この時、イチローの視線上のラインには私のちょっと前に若い女性客2名がおり、やっぱりイチロー目当てなのか、イチローに手を振る。
そして私の後ろには、その男性客もいず、外野席の上段に2組くらいの家族連れなどがいるくらい。
イチローは投げ入れた客が連行されるところは目撃していない。
と、なると彼の頭の中は、1人で観てる男性客が怪しい!と思います。
それすなわち“私”です。
イチローと視線が合ったのはある意味では嬉しいが、俺を犯人扱いで睨んでるし…。(苦笑)
そんなオリックスのイチローもこの年まで。
翌年、メジャーへと羽ばたいて行きました。
ミレニアムの2000年まで日本球界で大活躍し、今度は平成~新元号になる時代にアメリカ・メジャーリーグを引退するというのも可笑しな感じさえする。
今後、どういう形で活動するかは解らないが、やはりひとまずはお疲れ様でした。