前スレッドで六本木でビールを格安で飲むも、フードが今イチでランチを求め六本木の街を彷徨うことにした、と記した。
今回はその続き。
祝日のランチタイムを過ぎたばかりの午後では何を食うかより何処が開いてるかのほうが重大だ。
そこで、昔は六本木に来たら必ずといっていいほどよく行った店へ駄目元で足を運ぶ。
その店の前近くまで来ると、「おお、ドラム缶がある!」とほくそえむ。
そうです!六本木の老舗ラーメン「天鳳」です!
このドラム缶がお店の看板。
若い頃は、ランチにディナーに飲みの締めにと良く利用しましたっけ。
頼むはもちろん“135”です!
135とは、イチ、サン、ゴ、と言い、麺の固さ、油の量、味の濃さのセレクト法です。
今でこそ、どこのラーメン店でも麺の固さ、油量、味の濃淡、なんて選べることが普通、もっと言えば麺の種類まで選べる場合いも。
しかし、このシステムはひょっとしたらこの天鳳が初めてだったかも?
博多ラーメンなんかだと自分好みに頼む方法は昔からあったかも知れませんが。
でも、札幌ラーメンなんです天鳳さんは。
改めて、1=麺固め、2=麺柔らかめ、3=油多く、4=油少なく、5=味濃く、6=味薄く、となっていて、麺固め+油多く+味濃く=135となるのです。
どこかのタイミングからか知りませんが、この135のセレクトが一番の人気となり、ここではメニューが「135」、「普通」、「めんばり」の3種類に。
ちなみに「めんばり」は「135」よりもさらに麺を固くしたものです。
そして、久しぶりのご対面の「135」登場!
うわぁー、何年ぶりでしょう?!
実は、もう何年か、いや下手したら10年前くらいだろうか、135を食べた時に「あれ?油量や味がもう自分にはキツくなったのかぁ?」と思ってから、足が止まってしまったんじゃなかったかな??
でも、今回いただくと相変わらず「うんまぁぁぁーいっ!!!」(笑)
この、“かんすい”ですか、黄色い麺の固さ、決して背油チャッチャではない油、単純な醤油味ではない醤油の濃さ、全てが昔食って美味いと思っていた頃の感覚!
もう涙出そうなりました。
厨房に入ってる白髪のおやっさんも変わらずだし。
ほんとはこのスープと半ライスも入れて食いたいところだが、久々に美味しく食せたので今回は純粋に135を楽しんでおこうという事にした。
あと、最近はラーメン店の胡椒は「GABAN」の黒胡椒がほとんどですが、ラーメンには白胡椒がいいんです。
天鳳には、先の「GABAN」の黒胡椒とともにこの「S&B」の白胡椒も置いてあるのですよ。
ラーメン大好物ですが、子供の頃はインスタントラーメンが“ラーメン”だったので、正直、町の中華屋さんラーメン屋さんのラーメンってインスタントラーメンよりは劣るな思っていた。(苦笑)
しかし、この「天鳳」のラーメンを食べて、「美味しいラーメン屋さんのラーメンを食ってきてなかっただけなんだ。」と思ったのを今も覚えてる。
それから色んなラーメン屋さん廻りを始めたものです。
でもここの美味さっていうのもインスタントラーメンが好きだったからというのがあったのかも知れない。
と言うのも、かつて札幌で生まれ育ち、当時も札幌居住の食にうるさい奴を連れていったら、「チャルメラの味だよー。」と言っていた。
インスタントラーメンと一緒にするのは甚だ失礼だし、「チャルメラ」とはやっぱり全然違うのだが、インスタントラーメン好きの舌に訴求する何かはあるのかも知れません。
あの頃は600円くらいだったが、今は750円。
結構するようになりました。
それでも、久々に食べれて感激。
会計時、おやっさんに「久々に食べに来れて、泣きそうになりました。美味しいラーメンありがとうございます。」と伝えるとあまり笑顔を見せない方がちょっとだけ微笑んでくれました。
ご馳走様でした!