今月、開場86年目を迎える「日比谷公会堂」へ、先月の話ではあるが「オープンデー」として無料開放していたので行ってみた。
86年ってうちの親より年上ですよ!
歴史を感じる佇まいです。
日比谷公会堂は、この8月初旬に、かの松田優作が日比谷公園内でロケした後を散歩した時にも触れた。
映画「野獣死すべし」の最後のシーンが、この日比谷公会堂の外階段だった。
その「野獣死すべし」のラストで松田優作が倒れたのが下掲画像の辺り。
ここからの眺めはこんな感じ。
では早速、客席へ入りましょう。
2階席から見た1階席。
そして2階席。
場内の壁や天井も歴史を感じるデザインです。
なにやら舞台に程近い壁、左右それぞれに人の顔のレリーフがある。
上手(客席から見て右側)が後藤新平氏。
下手(客席から見て左側)は安田善次郎氏で、
ともにこの公会堂の建設に尽力したお二人とのこと。
そんな人を場内にレリーフで残すなんてのも時代です。
ふと客席の下にある黒い円盤状のもを発見。
これは空調なのだそうです。
1958年(昭和33年)座席リニューアル工事の際に付けられたとのこと。
舞台にも行ってみましょう。
舞台口です。
その横には、舞台演出用の装置も。
そして舞台上へ。
舞台の上には、ピアノ、指揮台、そして何席かの弦楽器奏者の椅子がありました。
ピアノですが、
中を覗くと何人かのサインがありました。残念ながら誰のかは判りませんが、おそらくクラシック音楽のピアニストのものでしょう。
ちなみにピアノは演奏自由!
時々ピアノ経験者の見学者が弾いておりました。
指揮台も。
そしてこの舞台上から見る場内。
良い眺めですわ。
花道。
せっかくの開放日なので、今度は舞台裏も覗いちゃいます。
上手の舞台袖スペースにはステージ上で使用する付帯のセットが積まれています。
そして舞台真後ろの通路。
狭いです。
舞台袖に古びた階段があり、「大化粧室 小化粧室」とあります。
こちらも結構狭い階段を登るとそこには、大きなトイレと小さなトイレがあったのではなく(当たり前だ)、いわゆるメイクルームがありました。
こういうのを見ると、一層舞台なんだなと実感します。
その“化粧室”を出ると正面に「開放していません」というエリアへの通路が。
正面にあるドアには「ラジオ室」とありました。
昔、放送メディアもラジオしか無かった頃には劇場中継する機材やアナウンスブースなどがあったそうですが、もちろん今は使用しておらず、何も置かれていないとのことです。
こんなのも歴史を感じるホールだなとつくづく思うところです。
長くなったので、とりあえず今回はここまで。
次回は、建物自体も趣きがあるので、会場内でなく建物としての館内を紹介したいと思っております。
<続く>