前スレッドで、皇居「乾門」を撮影した時に、背後から、正確に言えば上の方から見下ろされる視線を感じた。
振り返って見た。
馬に乗った軍人が見下ろしてました。(笑)
「おお、乃木将軍か!」と思ったら、「北白川宮像」だそうです。
北白川宮能久親王(きたしらかわのみや よしひさ しんのう)で、伏見宮邦家親王の第9王子。
明治に活躍した宮家の方でした。
それより、像の左背後の建物が気になる!
向かってみました。
ここは「東京近代美術館 工芸館」でした。
趣のある建物なので、展示物はともかくこの建物を見たくて入館しようと思ったら、この日は休館日…。
本日休館のプレート。
このプレートをよく見ると、「公園から工芸館の道路は、重要文化財「旧近衛師団司令部庁舎」への緊急車両進入路~」とある。
この立派な建物は、かつての近衛師団が司令部として使った建物だったんですね。
今度、武道館に来ることがあれば、早めに来てこの「工芸館」の内部を見たいと思う。
田安門から時計回りに周ってきましたが、時計で言えばここで6時くらいの位置。
「千鳥ヶ淵さんぽみち」に沿って田安門経由の道で戻ります。
緑だけの世界とでも表現したくなる遊歩道を行く。
この道をしばらく行くと、右側に芝生が広がる場所へ通じる通路橋があったので渡ってみた。
すると左右の木々を抜け入った視界には広々とした芝生広場と池!
おおっー!なんかここだけスコーンと抜けたスポットのような穏やかな空間ではないか。
池に近寄ってみた。
3羽の鴨でしょうか?のんびり水面を行きます。
こんなのどかな場所があったなんて知らなかった…。
あまりの気持ち良さと小休止を兼ね、思わず芝生で大の字に寝転ぶ。
目に映ったこの日の北の丸公園の上空は薄曇り。
さて、池と逆側の北方面に目をやってもまだ続く芝生広場。
木々の間の遥か先に何やら建造物が確認出来ます。
そこを目指して散歩再開。
たどり着くと、木製のバラック的な休憩スペースのようだ。
これも何か謂れのあるものなのか?しげしげと眺めていると、前スレッドの最初に述べた管理スタッフらしきおっちゃんが明らかに私に圧をかける距離で背後からつきまとう。
うぜぇなー。
「49年前のここの騒乱を俺1人でやってやろうか?」などと思ってもみる。(苦笑)
もちろん温厚なわたくしのことなので、そんなことはしませんが。(笑)
このバラックの背後にも、小屋があります。
この方角から見ることはあまり無いので一瞬気付きませんでしたが、「日本武道館」前にあるレストラン&休憩場です。
その正式名称は「相互会社国民公園協会皇居外苑ザ・フォレスト北の丸」と言うそうです。
長い…、そして今回初めて知った。
ここは武道館へ来た際に、開場が遅れたり、早めに着いてしまった時に、飲み物を買って時間潰しなどに利用したこともあるが、当然ながらいっつも混んでる。
しかし、この日はコンサートが行なわれる時間よりだいぶ前の時間だったのでガラガラ。
いつも満席のテーブルは1人の先客がいただけ。
歩いて汗だくだったので水分補給しないといけませんね、「生ビール1つ!」。(笑)
紙コップ(小)に注がれたビールだが、意外と高低差もある園内散歩の後で、ビールが美味い!
そしてこの通称「フォレスト北の丸」は奥の一角に北の丸公園の見所や解説をパネルにしてコンパクトにまとめたスペースがある。
これなかなか上手くまとめてくれていて良いです。
またこちらの施設はエコハウスを実践しており、屋根に設置された太陽光発電パネルから供給されるグリーン電力により、使用電力の一部が賄われており、発電状況などが、モニターで映し出されています。
引き続き散策を。
この「フォレスト北の丸」の裏に何かの記念碑がありました。
「近衛歩兵第1聯隊跡」の記念碑です。
近衛歩兵第1聯隊は、大日本帝国陸軍連帯の1つで日本陸軍初の歩兵隊。
その母体は、あの西郷隆盛率いる御親兵だそうです。
この「北の丸公園」は、江戸城のあと近代化してからは、軍隊~警察関係の敷地だったんですね。
なので、それらに関するものが多く残されています。
そのまま、北の丸公園のセンターあたりに位置する遊歩道を歩くと、左側に今度は「近衛歩兵第2聯隊跡」がありました。
こちらも先の近衛歩兵第1聯隊と同時発足の部隊でした。
さらに進むと、柵で囲われたスペースがある。
「露場(ろじょう)」のようです。
気象台がこちらで雨量や温度などの測定しているんですね。
ここの隣のブロックには、かつての首相「吉田茂像」が。
そろそろ引き返し、入って来た「田安門」へ向かいましょう。
日本武道館前の駐車場の真ん中あたりにある大きな1本の木。
今までも何度も目にしたが、改めて見るとこの木だけ独自に囲われている。
気にも留めなかったが、何か由来があるのか?
そもそも何の木?(笑)
田安門近くに1台のパトカーが。
今日は1台だけですか。
49年前のこの日は…こんなだったのに。
武道館でコンサートをすると言うことが当たり前の今は平和ですね。
田安門をくぐり出ようとしたら、また普段見過ごしていたものを発見。
石垣の向こうに神社仏閣的な屋根が。
田安門の脇へ行くと階段がある。
狛犬があるということは?
登ってみました。
がらんとした空間だが奥に建築物が。
しかし、左脇に何か発見。
「弥生慰霊堂」とあります。
「弥生慰霊堂」は、警視庁及び東京消防庁の殉職者を祀るための施設だそうです。
マカロニ刑事やジーパン刑事もここに祀られているんですね…ってオイオイ。(苦笑)
一礼しておきましょう。
礼拝し振り返ると、日本武道館の屋根が近くに見えた。
陽の加減でちょっと見えにくいですが。
49年前の1966年のこの日にビートルズが大衆音楽として始めて、この日本武道館でコンサートを行うに辺り、警察の過剰な警備が引かれた背景にはこの「場所」が警察にとって特別な聖地でもあったからかも知れません。
田安門を出ると、右に見える濠が「千鳥ヶ淵」です。
せっかくなので対面の辺りまで行って撮影しようかと。
すると公園出入り口左に何やら塔が。
何でしょう?
特に説明も無いようですが、トップには方角と風向きを示す矢が。
でも鳥はいないので風見鶏ではない…。
そのまま進むと銅像が2体。
まずは品川弥二郎像。
明治の政治家で内務大臣を担当し警察の指揮にあたった人物のようです。
その隣には、
また馬に乗った軍人。
「乃木将軍ですね」ってまたも違う…。(苦笑)
大山巌像でした。
大山巌は明治の軍人、日露戦争で活躍した人物。
名著『坂の上の雲』にも登場します。
(それにしても、こんな大きな像なのにピンボケしてる。。。)
そして大山巌像を過ぎたところの空きスペースから見た「千鳥ヶ淵」。
そうそう、桜の季節によく見る千鳥ヶ淵の構図ってこんなんでした!
九段下駅へ向かうと目の前の歩道橋から撮ったほうが先ほどの風見塔(?)がよく撮れそうなので、歩道橋を上がりパシャ。
由来を知りたいですねー。
せっかく歩道橋を上がったのでそのまま渡って対岸へ行くとそこは、
「靖国神社」でした。
入口に“戦後70年”の看板が見えます。
韓国、中国では争いの種となっているこの「靖国神社」。
でも国内で今一番この靖国神社を悩ます大問題は、ナンパスポット!
何でも参拝や祭りに来る女性を一大ナンパする輩が多数出没して被害があるそうな。
でもそれって「平和」な証拠?(苦笑)
この北の丸公園一帯は、「平和」と「戦い」と「騒乱」が、かつても、今も、そして未来にも続くのでしょう…。