前スレッドのエディ・コクラン55回忌を記した日に、そのご逝去が発表された“愛川欽也”氏。
愛川欽也と言えば、多くは、「キンキン」、「アド街ック天国」、「うつみ宮土理」、等々が連想されるだろう。
本来は役者さんだったのが、ひょんなことからラジオ深夜番組「パック・イン・ミュージック」のDJに抜擢されリスナーから“キンキン”の愛称で人気が出た。
それ以降、テレビ番組の司会、映画やアニメの声優、といった「声」で稼ぐタレントのイメージが強く、これらの仕事の方が役者業よりもメインになっていった気がする。
大橋巨泉や前田武彦とも並ぶくらいのテレビ黄金期の顔にでもなれるくらいの方なのだが、何故か彼らほど毒が無いと言うか、親しみ易くコミカルな面を全面に出して、問題発言などしない優等生タイプという感じで、ひょっとしたらライバルは同様な道を辿っている関口宏かも知れない。
実際私も彼の訃報を紹介するニュースなどで改めて愛川欽也氏の偉大さを今更ながら知った感じだ。
今やテレビ・コンテンツのメインとなっている「バラエティ番組」を幾つも、いつの時代も、長らくされていたのはやはり偉業だろう。
「11PM」、「人生ゲーム ハイ&ロー」、「ベスト30歌謡曲」、「きんきんケロンパ歌謡曲」、「きんレモ歌謡曲まいったタヌキの大放送」、「なるほど!ザ・ワールド」、「出没!アド街ック天国」、etc…。
今ではワンクールもたない番組も多い中、年単位で各番組を牽引してきたのだから、やはりスゴイ…。
でも、個人的には彼の数々の「声優」の仕事で育てられたと言っても過言ではない。
●ロバくん(おはようこどもショー)
●覆面レーサー(マッハGO!GO!GO!)
●沙悟浄(悟空の大冒険)
●ニャンコ先生(いなかっぺ大将)
あと「ハクション大魔王」のつなぎに登場する変なキャラクターで「それから?それから?」とか「それから、どした?」とつぶやく、差し詰め手塚治虫作品の“ヒョウタンツギ”のようなキャラクターとか。
で、今回調べたらちゃんと名前があったんです。
●それからおじさん(ハクション大魔王)
あと、私の好きなハンナ・バーベラ作品でも。
●マイト(スーパースリー)
●ハーディー(リッピーとハーディー)
あと海外ドラマや映画の吹き替えも。
●ロジャー(かわいい魔女ジニー)
そして名優ジャック・レモンもキンキンの声だったっけ。
と、まあ、どれだけの作品を観て育ってきたのかと思うと、改めて愛川欽也氏を偲ぶしかないという気持ちになりました。
本業の俳優の方があまりいくつもの印象が無いのですが、でも、彼の代表作でもあり、昨年一足先に召された“菅原文太”とコンビの映画「トラック野郎シリーズ」の“やもめのジョナサン”ははまり役でした。
初めて映画の試写会に行ったのが、この「トラック野郎」でした。
こうやって振り返ると、愛川氏の数々の仕事を目に耳にしてきたんだと実感。
愛川欽也さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。