エディ・コクラン55周忌~映画「女はそれを我慢できない」…実はエルヴィスの代打だった | 新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

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不惑の40代などと言うものの、40代になってから「踏んだり蹴ったり」、「弱り目に祟り目」な日々…。
あれから幾年過ぎ、日々の一喜一憂を好き勝手にほざいてる次第です。

4月17日。
毎年、手を変え品を変えのように見せかけながら、ロックンロール・ミュージシャン“エディ・コクラン”のメモリアルデイとして書いている。
今回は、彼がソロデビューした映画「女はそれを我慢できない(The Girl Can't Help It)」(1956年)を観た。

この映画のビデオを、昔、多分まだ自分が高校出た年くらいに、輸入版を買って観ました。
(日本語版は発売されていなかった。)
女は~VHS1
当時はまだビデオソフトが高かった!
見て下さい、¥13,800の値札が…。
女は~VHS2
あの頃は清水の舞台から飛び降りる決意で買いましたよ。
だって、英語版ですから。
私、今もって英語聞き取れません。(苦笑)
だから、実際にはこのビデオは通しでは2回くらいしか見ていない。
途中、エディ・コクランの登場するシーンばかり何度も繰り返し見ていた。

しかし、時代は流れて、今や日本語版のDVDソフトが中古で800円程度で買えるようになっていた。
なので先日買いました日本語版DVD!
女は~DVD
英語バージョンならYouTubeで丸々観れちゃう…。

主演は、当時ポスト・マリリン・モンローの呼び声もあったジェイン・マンスフィールドと、そのマリリン・モンローの代表作「七年目の浮気」で共演したトム・イーウェル。
内容は取るに足らない話ですが(笑)、映画の冒頭、そしてクロージングでも出てくるセリフの通り、この作品の主役は音楽かな、と。
リトル・リチャードやプラターズ、ファッツ・ドミノ、ジーン・ヴィンセント&ブルーキャップス、ジュリー・ロンドン、そしてエディ・コクラン!などなど、ロックンロール、リズム&ブルース、ジャズ、ジャンルも多岐に渡って登場して来る。
(あと、今日久しぶりに観て、トリニアーズまで出ていたのはビックリ!)
大筋は、かつては成功したが今は落ちぶれてアル中の芸能エージェントのトムが、やはりかつては暗躍したギャングのボスに、スターにしたい娘がいるから、短期間のうちにスター歌手にしろという仕事の依頼が来る。
条件は、その娘に手は出さないこと。
しかし、その娘ジェリーはルックスこそスター級なのだが、音痴で、家庭的な性格で、トムに恋をしてしまう。
スターにすることと、彼女の愛する気持ちに葛藤するトム。
そこにギャングのボスとその子分が織り成すラブ・コメディ…、と、まあチープな話。

エディ・コクランは、1950年代当時の新しい音楽の開拓者の象徴として登場する。
エディはその前年に“コクラン・ブラザース”というヒルビリー系デュオ・グループを結成し、レコードデビューもするが、折りしもロカビリーの到来とともに、そちらに傾倒しソロの道へ。
そして、その直後にこの「女はそれを我慢できない」で実質的ソロデビューを果たした。
ところが、元々この役はエルヴィス・プレスリーにオファーしていたものだったそうな。
しかし、高額なギャラの提示に驚き、急遽エルヴィスの代理として通用するくらいのミュージシャンを探した結果、エディ・コクランになったようだ。
つまり、エディ・コクランはエルヴィスの代打でしっかりホームランかっ飛ばしたようなもの。
でも、この映画1956年公開なので、エルヴィスが映画デビューする「やさしく愛して(Love Me Tender)」も同年公開。
しかも映画会社も同じ。
と言うことは、2作を両天秤にかけて、エルヴィス側がギャラの良い方を選んだのか?
はてまた、すでに「やさしく愛して」の出演が決まった後に、同じ映画会社のよしみで何とかなると制作側がふんだのか?
その辺りの経緯に興味あり。
(エルヴィス・プレスリー・オーソリティーのTNevis様、Kathy様ご存知でしたら教えて下さいませ。)
いずれにせよ、エディ・コクランはこの翌年「バルコニーに座って」が大ヒットし、さらにその次の年にロック・アンセムとなる「サマータイム・ブルース」をリリース。
「カモン・エブリバディ」、「サムシン・エルス」、「スリー・ステップ・トゥ・ヘヴン」のシングルヒットを世に送った。

前にも貼ったことありますが、せっかくなので映画「女はそれを我慢できない」の映像でエディ・コクラン「トゥエンティ・フライト・ロック」を。

あと、英語が判る方でしたら、映画丸ごとどうぞ。

映画は意外と細かいギャグネタなどは、時代を考えるとつい感動したりして、笑いのみならず“面白み”も感じます。
あと、ジェイン・マンスフィールドのプロポーションったらまさにボン!キュッ!ボン!!(笑)
補正下着とかの影響もあるでしょうが、それにしてもウエストが細い!
これも一見の価値はあるかと。(苦笑)

エディ・コクラン、存命だったら今年77歳になる。