本日2月22日ですか。
2並び…ふと思い出した。
「222」、スリーツーと言う。
大学受験の際、「代々木ゼミナール」に通った。
自分は普通の私大文系コースで、国語、英語、日本史選んだ。
その中で、「古典」の教師の授業が当時話題でマスコミで紹介され始めた。
その教師は、“土屋博映”先生というお方。
何が話題かと言うと、授業になり土屋氏が壇上に上がると、教卓の上には手紙や貢物が数多く置かれ、時には教卓上に置き切れず教壇の上にまで溢れることさえも。
そして、やおらその手紙を読んだり、貢物を紹介するのだが、そのコメントがイチイチ可笑しい。
生徒も、いかに“受ける”内容の手紙やプレゼントを競って提供していたものだ。
もはや、授業よりもその前戯、いや枕、いや準備運動目当てな生徒が多い。
かく言う私も完全にそうでした。(苦笑)
何しろ、友人と必ず一番前列で受講してたくらいですし、最後はモデルガンを貢いでみましたから!
そんな話題性が広がり、受講していて2度ほどテレビの取材に遭遇した。
「ぴったしカンカン」(「ぴったんこカンカン」に非ず)と、もう1つは「おはようナイスデイ」だったんじゃないかな?
テレビで自分の顔見て「気持ち悪い!」と思ったのを覚えている…。
もちろん土屋先生は授業もちゃんとやるし、生徒が飽きないように授業中にもユーモアや笑いを織り込み、マシンガントークのスピード感なども含めて、プロな講師でした。
で、その土屋先生が大学受験用に作ったテキストが『土屋の古文単語222』等の“古文~222”シリーズこと「スリーツー」だった。
でも、古文に関する色々なことを1冊で222も覚え、それが何冊もあるのでかなりしんどいんですけどね。
(受験は、しんどいものだと認識していないから私はダメなんですが…。苦笑)
代々木ゼミナールが発刊し代ゼミで売っていたが、大手書店などでも取り扱っていたと思う。
ネットで調べたら、ご健在で講義映像がありました。
初老の落ち着きも窺がえる感じですが、トークにちょこちょこユーモアが感じられます。
そして土屋先生と言えば、代々木ゼミナールでライバル?天敵?の現代国語講師(古文も教えることもあったが)“有坂誠人”氏との愛ある(?)けなし合い。
生徒が、先の教卓に置く手紙で、「有坂が、土屋先生のことをこんなこと言ってました!」などのチクリが報告され、それを受けて「ナニィ?!あいつこそ~じゃねぇか!」などと言うと、当然それが有坂氏にも同様に報告され、有坂先生の授業も手紙や貢物が多く人気の講義でした。
また有坂先生は「例の方法」と言う、問題等も無視して選択肢の長さや内容から正解を導き出す授業で話題でした。
ただ、マークシート式の方がこれは可能性が高いので、私大用だと確率とかパターンで「何問目は何番が正解が多い」とか、もはや確率やパーセンテージを説く数学のような国語講義だったりもした。(笑)
今でこそ、受験勉強塾は「東進ハイスクール」が一番知られているだろうし、林修氏のようにタレントとして有名な講師も多い時代だが、当時の代ゼミも生徒人気があってこそのゼミ講師だったので、他にも風変わりな講師がいました。
ちなみに英語は“原秀行”氏。
撫で付けた長髪に髭、「ルパン三世」の次元大介のような風貌。
しかも通りの良い低音ヴォイス。
授業は、下ネタ、エロネタを盛り込み、やはり飽きが来ないように工夫されていた。
そして日本史は“白井明”氏だった。
私が通っていた頃にもうかなりお年を召した先生でしたが、ユーモアを忘れず、生徒に愛情を注いで、小柄なのにバイタリティー溢れる素晴らしい方でした。
ネット検索したら2002年師走にご逝去されたとありました…。
あの頃は代々木ゼミナールが今の東進ハイスクールのように大学受験塾の代表格だったが、大幅縮小を発表し、かなり厳しい先行きでしょう。
嫌な受験勉強なのに、楽しく過ごせたのは、これら恩師と代ゼミのお陰かと。
結局、大学入ってすぐのバイトは代ゼミでやってましたから。(笑)