
やっぱ、良いわー!!!
もう10数年ぶりくらいだろうか、確か2000年代に入って最初の方にブルーノート東京で観たのが最後かな?
メイシオ・パーカーは、ファンク・マスター、ソウルの帝王と呼ばれるジェームス・ブラウンのサポートバンド“JB's”のバンマスを務め一躍有名になり、その後はジョージ・クリントン率いるPファンクをサポート、2000年に入ってからは復帰したプリンスをサポートしたサックス・プレイヤー。
つまり、昔から現在に至るファンク・ミュージックの重鎮たちをサポートした、いや見方によっては、メイシオがいたからJBもPファンクもプリンスもファンクを体現出来たとも言えるだろう。
また、メイシオさんは「俺の音楽は98%がファンク、2%がジャズだ!」と言い切る。
だったら100%ファンクでもいいじゃんと言いたくもなるが、この「ジャズ2%」がこの人の魅力に他ならない。
わずかのジャズ・テイストが、ジャズの持つ、音楽性の高さ、深さ、またダンディズムや、エレガントさ、そしてライブ感を際立せる。
1999年にも、斑尾のジャズフェスに出演したメイシオを見たさに、長野の山まで行ったことがある。
そのときも真夏の炎天下、他の出演者(マイケル・ブレッカー、マッコイ・タイナー、小曽根真、等)はラフな格好でステージに上がるが、メイシオはスーツをばっちり着込んで、開放感に包まれ和やかに座っている観客の大半を立ち上がらせたことを今も鮮明に覚えてる。
とにかく大人のパーティー・タイムを提供してくれるそんなライブなんです。
さてさて、本日が東京公演初日でその1stステージに行く。
19時丁度にショーが始まった。(素晴らしい)
サポートメンバーがステージに上がる、ドラム、ベース、キーボード、ギター、コーラス2名、トロンボーン、するとマネージャーらしき女性がステージに上がり、マイクを掴みメイシオ・パーカーを紹介し呼び込む。
客席内の通路にピンスポが当たり、そこにはスーツを着込みサングラスをして立ち止まり、両腕を大きく広げたメイシオが立っていた!
カッコいい!!
この日はグレーのスーツ、グレーのシャツ、グレーのネクタイ、と全てグレーで決めていた。
一時期、結構恰幅が良くなられていたが、今は引き締まった感じの体型でスーツが一段と似合う。
(御年71歳ですよ)
ステージに上がると、クレージーレッグスとしか例えようのない、細かく妙な動きのステップを踏み、グルーヴ感満載でプレイする。
JBよろしく、盛り上げて、合図で決めブレイクする。
この動と静のバランス、これに弱いんですわ私。
これを1曲目から何回もぶち込んで来ます。
たまりません!
ファンキーなのに一音一音丁寧に出る音のサックス・プレイ、そして彼のヴォーカルもかなりのレベル。
以前は、息子のコーリー・パーカーをヴォーカル、ラップでフィーチャーしていたが、今回は参加していない。
中盤にジェームス・ブラウンのショーをするぜ!的な(多分)煽りMCを入れ、女性コーラスの1人マーサ・ハイをフィーチャリングしてJBのナンバーを演奏したかと思えば、その直後にエルヴィス・プレスリーの「ラヴ・ミー・テンダー」をサックスで奏でるという、やはり動と静の対比を上手くやってくれます。
とにかく、吹く、歌うは当たり前として、よく喋り、よく踊る!
そして、よく笑いを取りに行く!(笑)
目が見えないふりでステージに上がってレイ・チャールズのナンバーを歌ったり(微妙に危ないが…)、前はここまでひょうきんだったけ?と思うくらい、ご機嫌がいい感じ。
終盤は、もう一人の女性コーラスのダーリーン・パーカー(いとこのようです)をフィーチャーして超ソウルフルに「スタンド・バイ・ミー」を演奏してもう場内は完全に盛り上がった状態となり、このファンキー・パーティー・タイムの本編が終了。
そしてアンコールでステージに再び上がるや、マイクに向けて何か言うかと思いきや「PASS THE PEAS!」と力強く発し、お馴染み「パス・ザ・ピーズ」を演奏し始めた。
メイシオが降ろして右手をゆっくり前方へと挙げて行くと、ステージ下のテーブルフロアは総立ちに。
ショート・バージョンであったが「パス・ザ・ピーズ」はやはりカッコいい。
アンコール含め、きっちり1時間半、大人のパーティー・タイムは理屈でない楽しさを今回も堪能させていただきました!
最後に、「パス・ザ・ピーズ」のライブ動画をどうぞ。
明日10日も同会場で公演ですので、よろしければ是非!
(19時、21時30分の2公演)