昨夜は「ジャーニー/ドント・ストップ・ビリーヴィン」の試写。
午前10時から座席指定券と引き換えると言うので、朝10時に新宿ピカデリー劇場まで自転車で行き引き換える。
夜、友人と場内に入るもガラガラ…。
客席も115席の会場なのに…。
さて、この映画は70年代~80年代に活躍したアメリカン・ロック・バンド「ジャーニー」のドキュメンタリーである。

そもそもジャーニーは、元サンタナの2人のメンバーであるニール・ショーン(ギター)とグレッグ・ローリー(キーボード)を中心に派生したバンドで、当初はプログレッシブ・ロック・バンドだった。
その後、多くののメンバー・チェンジを行い、ニール・ショーンと唯一無二のヴォーカルのスティーヴ・ペリーが看板のバンドとして80年を境にキャッチーなメロディーのいわゆるラジオ・フレンドリーな楽曲を数々送り出し、80年代を代表するビッグ・ネーム・バンドとなった。
ここ日本でもそりゃ大ヒットしました。
と同時に「産業ロック」と揶揄されることも。
とにかくそれほど売れたし、売れる要素をちゃんと詰め込んだ楽曲を書き続けたバンドでした。
その当時は、このJOURNEYとTOTOとそしてSTYXが洋楽ロックバンド御三家のようでしたね。
ジャーニーの曲は、現在ではまさに今行なわれているワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のテレビ放送でテーマ曲として、或いはCMに入る直前に使用されるマイナー調の力強い曲がジャーニーの代表曲のひとつ「セパレイト・ウェイズ」である。
そんな80年代に入るやビッグになったジャーニーだが、その直後にVoのスティーヴ・ペリーが脱退し解散となる。
90年代に再結成アルバムを発表したが、スティーヴ・ペリーが病気になりツアーに出れず、代役を立てて再結成ツアーを行なった。
今回は、正式に新ヴォーカリストを迎えて本腰を入れた再結成の模様をドキュメンタリー化した作品。
そして、その新ヴォーカリストはなんとフィリピンのセミプロ・クラスのシンガーの“アーネル・ピネダ”と言う無名のシンガーを起用!
ニール・ショーンがYouTubeでジャーニーの、いやスティーブ・ペリーの歌が歌える人物を時間をかけて世界中から探し、見つけた人物。
このアーネル・ピネダにスポットを当てたドキュメントとなっている。
なので、スティーヴ・ペリーのジャーニー好きが期待して行くと、宛が外れたという結果になるかもしれない。
これは、ジャーニーが新しく生まれ変わる過程の映像。
(かつて、スティングがソロになって自分のバンドを従えてスタートする過程を撮った『ブルータートルの夢』という映画があったが、あんな感じだ。)
新加入のアーネルの歌声はジャーニーにとても合っているし、アーネル本人もジャーニー・ファンなので、ジャーニーの魅力もまたジャーニーのファンの気持ちも理解しているので、好感が持てる。
そのアーネルの貧しい生い立ちや挫折、今の家族などのビハインド・ストーリーをも赤裸々に見せアーネルに深く迫る。
アーネルも、やはりエンタテイナーなのか、自身の葛藤やドラマチックに語る部分も多く、普通に面白く観れた。
監督もフィリピン人らしく、多分に「我が国、フィリピンから世界的なビッグネーム・バンドの“ジャーニー”のヴォーカリストが生まれた!」的な力の入りようが見受けられるが、そりゃそうだろうな~。
日本人が同じようなことになったら同じ描き方をするだろう。
ただ、エンディングが割りとスパッと終るので、もう少し余韻が欲しかった。
鑑賞後、一緒に行った友人がロックバー行きたいと言い出し歌舞伎町のロックバーで、ジャーニーのCDをリクエストして、聴いていたらふと思い出したことがある。
昔、ジャーニーのCDボックスを貰って、でも一度しか聴いてなかったのでは?という事。
そして今、そのボックスを久々に引っ張り出した。

そして、中を開けると、3枚のCDが入っているのだが、なんと3枚目は封も開けていなかった!(苦笑)

なので、それを聴きながらこのブログ書いております。(笑)
この新生ジャーニー、来日公演も間近!
2013年3月11日(月) 日本武道館
2013年3月12日(火) グランキューブ大阪
2013年3月14日(木) 広島文化学園HBGホール(広島市文化交流会館)
2013年3月15日(金) 名古屋市公会堂
2013年3月17日(日) 金沢歌劇座
この来日公演を観に行く人であれば、映画『ジャーニー/ドント・ストップ・ビリーヴィン』は是非観ておくことをお薦めします。
『ジャーニー/ドント・ストップ・ビリーヴィン』は3月16日よりロードショー開始です。