「この2012年に、自腹を切ってプロレスを何回観に行った?」
答えは「0回」だった。
思えば、今年プロレス・格闘技を生観戦したのは、笹塚駅前広場での無料出前プロレスの「大日本プロレス」だけだ。
そこで急に自分の中で焦燥感が芽生え、プロレスをチケット買って観に行こうと決めて、年内開催の興行を色々と物色した中から2つの引退試合があった。
ひとつは「RINGS」でのヴォルグ・ハン引退試合!
惹かれるが、ハンて今どんな状況なの…?
また、横浜での開催でもあり、この年末のお金が出て行く時期でもあり断念し、もうひとつの引退試合にした。
それが本日12/9に後楽園ホールで行なわれた「輝優優 引退試合」。
輝優優=らん ゆうゆう と読みます。
フリーランスの女子プロレスラーです。
かつて元クラッシュ・ギャルズの長与千種が設立した「GAIA JAPAN」と言う団体をよく観に行ってた頃に輝優優選手は植松寿絵選手とタッグを長らく組んでいた。
エンタメ性の高い植松選手と比較するとあまり主張をせず黙々と自分のプロレスをやるタイプだった。
私の勝手なイメージでは、女子プロレスラーの中では「男らしい(?)」と言うか「無骨な(?)」と言う感じなのかな。
華がないわけではないが、「華」よりも「実」で行くタイプ…しかし地味だったり渋さだったりともまたちょっと違う。
馬場「全日本プロレス」時代の天龍源一郎や阿修羅原のようなイメージと言うのが近いか?
鶴田や三沢ではない、でも石川敬士(!)やマイティ井上(!)のような渋いポジションでもない。(笑)
そんな、女子プロレスでは特異なポジションにいる、良い選手だと思っていました。
その輝優優の最後の試合は、尾崎魔弓率いる「OZアカデミー」という団体での興行だ。

一番安価な席だったので南スタンドの後ろから数列くらいかと思っていたら、真ん中らへんの列の一番壁際の席。
しかし、メインである輝優優引退試合では空いていた数列前で観戦した。
その最後の相手に選んだのは、「OZアカデミー」主宰者である尾崎魔弓選手であった。

試合は、すぐに尾崎をメインに組んだ「正危軍」と名付けられた尾崎軍団のメンバーが、輝優優をよってたかってボコボコにし始める。

しばらくしてOZマットの正規軍メンバーが輝を救出に来る。

しばらく両軍、入り乱れた展開から、また輝と尾崎2人の攻防が始まる。





このまま進むかと思いきや、また尾崎軍のちょっかいから場外乱闘~両軍入り乱れの様相に。

そしてその場外大乱闘は柵を超え、南スタンドにまで波及して、もう自分のすぐ横~目の前での乱闘!


小心者なので手ブレ補正機能付きのカメラなのに、もう画像がボケボケで情けない。(苦笑)
場外乱闘は収まりリング上に移るも、相変わらず無法地帯。


この両軍入り乱れに、輝のかつてのタッグパートナーであり、輝より一足早く引退した植松寿絵が加勢し、久しぶりの輝&植松の連携技を見せる!

そして輝選手が優勢に回る。

しかし、尾崎軍の連携や尾崎選手のチェーン攻撃の疲労が重なったのか、輝優優無念のフォール負け!

全てが終った。
そう思っていたら、マット上でダウンしたまま輝優優がマイクで何かを喋りだした。

泣きながら「やっぱり、もう1試合したい」そのような事を言い出した。
ん?引退試合を後日追加するってこと??
いや、ちょっと前に某女子レスラーが引退試合と銘打って興行しておきながら、その引退試合後に引退撤回をするという呆れるにもほどがある事件が起きた。
なので、まさかこの輝優優までもがそんなような事をするのか?と不安になった。
しかし、続く話では、このままここで、デビュー戦の相手だったカルロス天野とタッグを組み、対戦相手には尾崎と怪我欠場中のダイナマイト関西(セコンドでこの日は来場)のタッグで、もう1試合だけやらせて欲しいと哀願。
多分、輝選手は自身の引退ロード戦の中でダイナマイト関西との試合も組み込みたかったのだろうが、怪我でそれが実現出来ずにこの日を迎えてしまったのではなかろうか?
仕切りに、関西選手の方にほぼ土下座のようにお願いしていた。
男!(?)ダイナマイト関西、その意気を受け止め、なんと復帰発表もしていない中、もちろん試合コスチュームも無い中、リングへ上がった。
ここから、予定に無かった「輝優優&カルロス天野vs尾崎魔弓&ダイナマイト関西」戦がスタート!

ダイナマイト関西選手はジャージのまま戦う。

しかしながら、試合は尾崎の執拗なチェーン攻撃で徐々にデスマッチの様相へと変わりつついく。
その空気を察したようで、尾崎のタッグパートナーであるはずの関西が、尾崎を攻撃し始める。

もうここからは、輝優優&カルロス天野&ダイナマイト関西vs尾崎魔弓の3対1の試合。
こうなりゃ、輝選手に花を持たせんとばかりの運びとなり、輝選手が尾崎選手へのリベンジへ!


今度は尾崎から輝優優がフォール勝ち。
すると、今度は尾崎選手がダウンしたままマイクを手に喋りだす。
内容は、これで1対1のアイコだから、次また勝負だ、と。
再び、え?やはりこれは終わりにしないのか?と疑心暗鬼になりそうだったが、すかさず尾崎選手がこう言った。
「生まれ変わったらどうせまたプロレスラーになるんだろ?だったらその時にまたやろう。」
良かった。(笑)
ようやく、輝優優引退試合が終了。
この後は、引退セレモニー~10カウントゴングと恒例の引退式が行なわれた。
このセレモニーと他の試合はまた明日以降に記したいと思います。
輝優優選手、お疲れ様でした!!!
