豊洲の辺りはバブル経済に向かう頃、一大開発地域となり、それまでは埠頭や倉庫がほとんどの町だったが、華やかでお洒落が良しという時代に合わせ「ウォーターフロント」などと海沿いの都市部を売りにした言葉で呼称されていた。(でも、もう死語だけど)
散歩日和のなか、晴海の湾沿いを歩いて月島へ向かう。

と、何やら廃れた線路と橋が。

こんなものを見つけると「ブラタモリ」気分。(笑)
調べたところ晴海埠頭の荷物を運搬するために、1952年に作られた晴海線の線路と橋だそう。
この廃橋と並行して、現役道路橋の「春海橋」を渡ってると、何とも近代的な遊覧船を見かけた。

こんな近未来な船と、役目を終えた古い線路と橋の同居が妙な気分にさせる。
この春海橋を渡れば、そこは月島。

月島と言えば、もんじゃ焼き。
月島西仲通りは通称「もんじゃストリート」。
もんじゃ焼きによる町興しが成功し、下町ではあるが今や一大観光地として綺麗な町並みとなっている。
しかし、この「もんじゃストリート」とクロスする路地は昔の下町風情が残っていて趣がある。
そんな路地口で見かけた看板。

猫屋?
猫専門のペットショップ?
最近流行りの猫カフェ?
路地を入ったらありました!

その実態は、猫をモチーフにした雑貨ばかりを揃えているお店でした。
(渋谷にも、そんな店あったなぁ。)
で、路地を進むと、梅雨の合間の好天で、本物の猫がくつろいでいた。

こんなご陽気なので、猫ばかりでなく亀だって散歩するさ。
え?

亀が街を闊歩しているではないか?!(笑)
いやいや、この亀デカいですよー!

正直かなり驚きました!
天気の良さに、喉が乾いた。
自販機でソフトドリンクを買おうかと思ったが、ここは月島。
もんじゃ焼きをつまみにビールでも飲もうか、とも思ったが、気分は「モヤモヤさま~ず」。
しかも深夜に放送していた頃の、その街の有名なものには触れないというポリシーを真似て、もんじゃ以外の店を探す。
となると、今度は気分は「吉田類の酒場放浪記」。(笑)
ちょっと前にもブログに記したように吉田類氏と遭ったしね。
なので、今回は酒場放浪記から「放浪記」もいただきタイトルにつけてみた。
しかし、何度も書くがここは月島。
ほとんど、もんじゃ屋さん。
しかも、時間はまだ午後4時になる直前なので、町の居酒屋のようなところを見つけてもまだ開いてない。
で、巡り会ったの店が下掲の店。

画像の真ん中に小さな赤提灯があるのですが、その左側が「味の王道」というイートインの店。
そして右側が「持ち帰りの王道」というテイクアウトで渡す場所。
「味の王道」の方の戸を開けると、そこは4人がけのテーブルが2つある小さなスペース。
でもメニューは飲食ともに多い。
揚げ物1串が100円台、ご飯ものでも500円台とリーズナブルなお値段。
ここで、ちょっと一杯!
まずは生ビールとはたカツ串。

揚げ物は控え気味にしているが、「ちい散歩」で紹介された~と書かれていたので、つい注文。
これは薄く切った豚肉をフライにしてソースの中へ入れてすぐ出して出来上がり。
多分見た目が、旗のようなので「はたカツ串」と言うのだろう。
これで110円!
「酒場放浪記」風に言うと、“カツの油をビールで流し…”と言ったところか。
ただ、ちょっと残念なのはビールの冷えがイマイチ。
リベンジとして、レモンサワーとポテトサラダを頼む。

このレモンサワーは正解!
冷たさ、すっぱさ、が今日の暑さを吹き飛ばしてくれる。
他にも、食べてみたいものもあったが、それほど空腹ではなかったので、ここまでにしておく。
店内に貼られた自筆の色とりどりのメニューには写真も全部付いていて興味が湧く。
ただ…、各メニューの最後に何とも言えないダジャレが必ず書かれている。

上掲の「ぬかづけおしんこ」には、“NHK朝ドラのおしん(こ?)もびっくり!”と言った具合で…。(苦笑)
ま、もんじゃ焼きではない店をモヤモヤ気分で選んだのだから、こんなもんじゃろ!(自爆!)
おあとがよろしいようで…。(苦笑)