思えば、これまでプロレスや格闘技も色々と行ったが、女子の総合格闘技は観た事がなかった。
女子プロレスは何度も観たのに。
行ったのは「JEWELS15」。

今大会は、幾つもの見所が用意された。
まず、数少ない女子総合格闘技リング同士の対抗戦として「JEWELS」対「VALKYRIE」の試合を複数用意。
また別に注目のカードとして、ベテラン“藤井恵”とモデル出身美形ファイター“長野美香”の再戦。
メインであり「JEWELS」対「VARKYRIE」対抗戦の1試合でもある石岡沙織vs辻結花。
結構ラッキーな内容が用意された。
(ちなみ「VARKYRIE(ヴァルキリー)は「CAGEFORCE」といういわゆる金網リング内で行なわれる総合格闘技の女子部門です。)
事前に調べると、オープニング・ファイト含め計14試合もあるので、会場入り前にコンビニでビールとウーロン茶とおにぎり3個を購入し長丁場に対応すべく準備する。
会場内は満員!
立見エリアもぎゅうぎゅうで、立見エリアからはみ出てしまうお客さんもいて、場内アナウンスで立見エリアに戻るよう指示まで出た。
思いつきで「一度観ておこう」と前売りチケットを買って大正解。

で、リング上にズームするとこんな感じ。

会場入りまで新宿の街で自分より大きな女性と何人もすれ違った。(もっとも上げ底の靴の影響が大きいとは思うが)
でも、リングに上がる選手は小柄な選手が多い。
なので当然、打撃の迫力は少ない。
試合の初頭であればあるほど、選手の経歴、技量、ともにまだ浅いから当然。
そんな進行の中で第3試合で女子プロレスラーが登場。
中森華子という「JWP」の選手。
背が高いわけではないが、やはり筋肉・脂肪もあるので、打撃の迫力はそれまでの試合とは違ってきた。

セコンドにマスクマンてのも、プロレス的でいいね。(ちなみにLEONという選手です。)
これが60kg級であった。
そういう意味では、第7試合の65kg級のHIROKOvsエスイ、

続く第8試合、61kg級の赤野仁美vsロクサン・モダフェリ、

と60kg越えがひとつ迫力の出る目安なのかな、と思ったりしながら観戦。
また結構カワイイ子が多いし、時々「おおっ!」という展開もあり、意外性も多々感じました。
ただ残念だったのは、試合ではなく、私の席のそばに異常にヨダレ臭の口臭を持つ人がいて、ちょいちょいその臭いが漂ってきて、買ったおにぎりも1つしか食べれなかった…。(苦笑)
そして、ここからは注目の3試合。
まず、藤井恵vs長野美香。
先に長野選手入場後、藤井選手が入場する番で入場曲がどうも違ったよう。
しかもそれをフルで場内に流し、次にかけた曲もまた違う、という期待に水を差すとんでもないミスを犯す…。
3曲目でやっと入場できた藤井選手は、そのせいなのか、リング上でのウォーミング・アップの時点で怒りを発散させるかの迫力でマットを踏み蹴る。
(藤井選手の後にやたらデカイ外人男性が続いて出て来たのだが、なんとジョシュ・バーネット!)
ちなみに長野選手がモデルからファイターへ転向した時のデビュー戦の相手が藤井選手。
その時は秒殺されたようです。

しかし、その後は長野選手も「JEWELS」で優勝の経験も積み、デビュー戦のリベンジを果たすには実に良い機会かと。
試合開始後、序盤はやはり秒殺経験のある藤井選手が攻めの連打でまた秒殺狙いか?という試合運びに。

そこで長野は組み付いてグラウンド展開へと誘う。

しかし、藤井は「アブダビ・コンバット」というグラウンド展開での格闘技大会で2度も上位入賞するほどなので、結局は藤井が優勢の展開へとなってしまう。
長野、成長のファイトを示すも藤井の判定勝ち。
試合後は即座に2人抱き合い泣いていた。
2人ならではの思うところがあったようだ。

セミファイナルは、「JEWELS」ハム・ソヒ対「VALKEYRIE」V.V Mei。

こちらは互いに様子を見ながらどう闘うか?という展開だった。
なんとなく、アリvs猪木のようなそれぞれの得意とする戦いへ持ち込みたく、そして相手の得意分野には絶対に行かないぞ、というようなあの感じにも似た展開。
ハムの打撃、V.Vのグラウンドへの引き込み、その駆け引きにおいて、常にパンチ、キックでV.Vの展開に抗ったハム・ソヒ選手の判定勝ち。
手数の多さでしたね。
そしてメインイベントの「JEWLS」石岡沙織vs「VALKEYRIE」辻結花!
JEWELSのエースながら、ここ2年間夏の大会で敗戦続きの若き石岡。
JEWELSの前進となる「スマックガール」の初代チャンピオンにして「VALKEYRIE」でも初代チャンピオンながら怪我による1年以上欠場からの復帰戦となるベテラン辻結花。

この試合も藤井恵vs長野美香戦同様、ベテランの辻選手が、試合を優勢に進めていく。
しかしその中で若き石岡選手がベテランの猛攻を力で跳ね除け切返す攻防が続く。
辻のタックルで何度もテイクダウンを取られながらも、石岡が跳ね返すたびに「おおーッ!」と声が上がる。
特に一度は、辻選手が腕ひしぎ逆十字固めで完全に石岡の腕を極めた!と思われる瞬間があった。

しかしその瞬間の直後の瞬間に石岡が逆に切りかえすという攻防はもの凄かった!!

ただ、その後はやはり辻の経験と落ち着きから再び辻が上となる展開に。
そして試合終了。
3-0で辻選手の判定勝ち。

初めての女子総合格闘技観戦でしたがなかなか面白かった。
KO勝負や延長線が無かったので、やはり男子の総合と比べると差はあるものの、逆に言えば迫力ある打撃を持つ選手が現れたらスター化しやすいのかな?とか、身体が柔らかい分、関節の極め合いの攻防は男子のそれよりも意地比べの攻防などで見せ場が作れるかもしれないのかな?等、思う。
いずれにしても頑張った女性ファイターには拍手です!

全試合結果と詳細はこちらでご確認下さい。