3年ぶりの10万円 | 新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

不惑の40代などと言うものの、40代になってから「踏んだり蹴ったり」、「弱り目に祟り目」な日々…。
あれから幾年過ぎ、日々の一喜一憂を好き勝手にほざいてる次第です。

昨日、知人から貸していた金10万円を返してもらった。

知人と軽く書くと失礼だが、私が学生時代にバイトした会社で社員をしていた8つ上の先輩だ。

当時から、とてもかわいがっていただき、バイトを終了した後も、付き合いは続いた。

彼は、とても真面目ながら冗談も相当好きで、正義感が強く、義理人情も重んじる、熱いハートの持ち主だ。


今から3年前の3月に彼の原付バイクと冷蔵庫が同じタイミングでぶっ壊れるというWアクシデントに陥った。

当時、彼はリストラされようやく再就職に就いたタイミングで、所持金が尽きたタイミングでもあった。

修理にせよ買い直しにせよ20万円ほどが必要になる計算だと言った。

当時私も1回目のリストラ後やはり再就職して1年も経たないくらいだったので、自由に出来る金はあまり無かった。

正直、自分が徹底した節約した生活を送れば20万という金は貸せなくもなかったが、やはり日々の生活、仕事上の付き合いから出費の可能性もあったので、大変申し訳ないが半分の10万円だけ貸した。


当初、返金は翌月から2万円づつ返すつもりだと言っていたが、それも彼の当時の生活や私同様仕事上の付き合いからの出費の可能性も考えると、その返済も厳しいと思ったので「返済方法はおまかせします。もちろん利息なども要りません。」と言って金を渡した。

実際、今まで世話になった恩人なので、自分の中では万一この金が返済できない状況になったとしても相手を責めずに「OK」と言おうと思っていた。


その1年後、そのときに勤めていた会社もリストラになり、再び再就職活動を始めることになったと連絡も入り、金の返済を待って欲しいとしきりに気にしていた。

もちろんこちらは先に書いたように戻ってこなくても構わない、と一度決めたので、快諾した。

その後私も2度リストラを経験し、今もフリーランス活動で仕事をしているので、毎月決まった収入があるわけでもない。

時には2ヶ月ほど入金がない経験もし、本当にちょっとでいいから収入が欲しいと思ったこともあったが、彼にこの10万円の催促はしなかった。


それが、一昨日「返すから、急だけど明日の夜会えないか?」と電話が来た。

これまで彼なりにコツコツと10万円貯金を貯めてきたらしい。

大の大人がたかが10万円でこんな苦労をしているのみると多くの人は嘲笑するかと思うが、私にはとてもありがたい10万円である。

結局、昨日は返金いただいた上に「利子代わりだ!」と3箇所で酒をご馳走になり恐縮であった。

互いに信頼できている関係だからこそ、この「3年ぶりの10万円」はとても有意義なものだと思っている。