踏んだり蹴ったり。 | 相方は南蛮人

相方は南蛮人

スペイン人パートナーと年子姉妹とのカオスな日々@フランス

恐らく、今日(といっても既に日付変わってしまったけれど)は今週で一番消耗著しい日だったと思う。

(まだ今週終わってないのに断言)

 

大学の授業は朝8時過ぎから、つまり日の出が8時過ぎのここフランス南西部に住む私は夜明け前に家を出て、夜明けと共に大学に入る日であった。

1限の授業は恙無く終わり、2限のクラスの前でクラスメートと担当教授が来るのを待っていたのだが、いつもならオンタイムで来る教授が10分経っても来ない。

嫌な予感しかない。

ぞろぞろとクラスメートと事の成り行きを確認すべく事務局に問い合わせてみるとなんと”病欠で1週間休講”。

どよめくクラスメート達。

勿論、例の香港女史は事務局にしつこく詰め寄り何度も同じ質問を繰り返していた。

そこで我がクラスのムードメーカーであるMrバングラディシュが”これを機にチャットグループを作って情報共有しよう”と携帯番号を交換し合った。

そして皆でエントランスまで行き、各々午後の授業まで解散かと思いきや香港女史がすかさず”天気もいいしせっかくだからみんなで外で勉強(ただの世間話)しようよ”と言い出し何処かへ行こうとしていたクラスメートを引き止め始めた。

(実のところそれを察して早々に既に出身国同士で仲良しになってるクラスメート等はそっと逃げて行っていたのを私は知っている)

私も隙を見て図書館に避難したのは言うまでもない。

(出身国が同じ人達などは休み時間位は母国語で話したいだろうし放っておいてあげればいいのに香港女史、空気の読めない人である)

 

言語棟内の図書館勉強スペース、いい感じ。

 

さすが言語棟内の図書館だけあって各言語毎にいろんな書籍が揃っていた。

我ら日本語コーナーには歴史書から漫画、雑誌のコーナーには最新のAERAなども揃えてあって元来の本好きとしては非常に魅力な場所と認定。

早速勉強スペースを確保し、ノートまとめに励んでいたら仲のいい日本人の知合いに遭遇。

元々ランチを取る予定ではなかったのだけれど、ランチに誘われて早めに勉強を切り上げ構内にランチ時にやってくる数台のフードトラックでクロックムッシュを購入。

この日本人の知合いは同じく定住組、私などより在仏暦も長いので既に日常会話は問題なく私などとは雲泥の差のある上のクラスに在籍している。

お互いの近況報告から始まり、ふとした話の流れでこの街の日本人経営のレストランの話になりその知り合いの紹介で1度だけ行った事のあるレストランの話になった。

私は正直、このお店の味は自分で作るその食べ物とさして変わらない、日本人がお金を出して食べに行くというより日本食に興味がある外国人が行くお店だと認識している。

そんなことをふと相手がここの従業員がきつめの叱咤を受けている場面に遭遇してショックを受けたという話の流れで私のこのお店の味に対する感想を述べたところ微妙な空気になったのを感知、私はどうやら地雷を踏んだようである。

味の好み云々は人によって様々、その知合いがそこのお店の批判(というほどのものでは全然ないけれど)をしてもいいが紹介された立場の私はその流れに乗るべきではなかったのである(と、後から家に帰って事の成り行きを話した夫から言われてやっぱりなと)。

 

その場の雰囲気巻き返しを図って以降気をつけて会話を続け、3限の為に途中で別れて自身のクラスへ向かった。

(もうこの時点で精神疲労は結構きていた)

3限の授業は読解の授業でこの先生はフランス語は勿論のこと、メキシコのミックスということでスペイン語も流暢、だた英語だけは全然だめで英語で質問しようならばっさり生徒を切り離す先生である。

今日の授業は、記事の中から必要な情報を読み取って質問に答えるというもので主に登場人物の仕事や家族構成、更には1日のスケジュールの時刻を答えるという内容だった。

そこで、いろんな例文に合わせて教授が生徒に時間に関する質問をするというところで事件は起きた。

教授が私を指名し、こう聞いた。

” À quelle heure rentrez-vous chez vous? (あなたの帰宅時間は何時ですか?)”

この授業の終了時間は16;10、家に到着するのは17;00。

なので、私は17時に家に着くとフランス語で答えると”Non”と教授。

もしかして何時に家に帰宅し始めるのかと聞いたのかと思い16時10分だと答えるとこでも”Non”。

この時点で3限以前で精神消耗しきっていた私は思考回路停止、何を血迷ったのか英語で”いったいあなたは何を知りたいんですか?”と聞いてしまったのである。

香港女史は後ろから”いやだからマダムが聞いてるのはこれで~”と説明するのに対してイラン女史(香港女史同様アク強め)が”否、こうに違いない”と後ろであーだこーだと英語でやりとりしている間にクラスの空気が微妙な方向に。

(教授にもフランス語で”英語で説明ありがとう”といわれていた、確実に教授自身もあの辺りから様子がおかしかった)

結局のところ、何時に家に帰宅しはじめるのかと聞いたらしいが何故私の解答が却下されたのか未だに解せない。

多分、私の発音が悪かったのだろう(と思うことにしている)。

授業は何とか終了し、各々生徒が”merci, au revoir”と挨拶しそれに対して教授がそれぞれに返事をする中、私の挨拶に教授は無視をかまして今日の大学は終了。

今回の最大のミスは、最初の質問をスペイン語で聞くべきだったが、スペイン語にうまく脳内が切り替えできなかった。

(フランス語で聞ければそれがベストだけれど今の私にそんなハイレベルな対応出来ない、、)

更に今思い起こせば、英語で質問したとはいえ”何を知りたいんですか”ではなくて”何を質問しているんですか”に少なくともするべきだった。

やってしまった。

帰り際、ため息つきながら校舎を出たところで隣から”おつかれ、ドンマイ”とヌッと現れたイラン女史。

(彼女、香港女史同様人種差別的な態度をとるので距離を取りたいのだけれど日本に対しては”リッチでお上品な国”であると私に話す位に日本ひいきな様でこうやって時々やってきたり、目が合うとウインクされる)

結局また途中まで一緒に帰り、乗り換えで別れたのだがここでもまだ本日の消耗案件は続いている。

午前中に作ったチャットグループ、作った初めの数時間はお互いの挨拶位でとてもほほえましい様子であったが香港女史が追加された辺りからせわしなく通知が続いていた。

”病欠した教授にこの際だからみんなでメールして今度から休講するときはメールで休講する旨お願いしようよ、ねぇ、いいアイディアじゃない?誰か他にアイディア無いの?”と言い出したかと思えば”私のIphoneケーブルが無い!誰かが盗んだに違いない!!誰か同じの持ってる?貸して!”というどうでもいい話まで(しかも中国語で検索した画像添付つき)。

それに対して皆静観を決め込む中、このチャットグループを作った我がクラスのムードメーカーであるMr.バングラディシュだけは都度返事を返しIphoneケーブルに至っては”僕の家にスペアがあるかもしれないから探してみるね”とフランス語でメッセージを書いていたのだが香港女子すかさず”え、これどういう意味?まさかあなた持っるの?イエーイありがとう!あなたのフランス語超上手くてクール!”と英語で返すという醜態である。

これにもMr.バングラディシュは”いや、持っているか定かではないんだけど、、まぁ探してみるね、また月曜日に”と律儀に返事を返していた。

因みに、このクラスは英語が母国語の人や流暢な人もいれば英語が全くわからない人もいるのである。

(トルコ出身や南米組は英語NG)

皆が情報共有できる様に作ったチャットグループである上にそもそもこのクラスはフランス語のコースである、だからこそヨチヨチ歩きの人達もなるべくフランス語でメッセージを残そうとしているのに全く考慮するわけでもなく英語で突っ走る香港女史、この人の辞書に”気遣い”とか”配慮”という文字は無いらしい。

私が速攻このグループチャット通知をミュートに変更したのはいうまでもない。

 

最寄の駅に着き、その足で幼稚園に子供達を迎えにいって家に帰宅。

そこからバタバタと子供達の寝かしつけまで走りきった辺りで私、バッテリー切れ。

風邪治りかけでまだ弱っていた夫はその時点で夕食を取っていなかったが(未だスペイン時間が抜けずに子供達の食事時は食欲無いとかいって仕事部屋でゲームをしていた←彼なりの精神安定方法)、セルフをお願いして私は仮眠という名の寝落ち。

その後本来の就寝時間に復活、と同時に鼻水とくしゃみをせわしなく繰り返す夫が隣にやって来て音が気になりすぎて多少眠気が残りながらサロンに移動し今に至る。

 

明日はまたしても病欠してる教授が担当の授業なので休講確定。

(その代わり、その教授から長いメッセージ付で宿題が送られてきた)

結局のところ、今週木曜日しか大学の授業が無かったわけだけれど、なんだろうこの消耗加減は。

人と関わるって吸収することが多い反面、消耗するものも半端ないなとしみじみ感じる週後半。