任天堂の価格戦略や製品戦略は、ゲーム理論の視点から見ると非常に興味深い事例です。
たとえば、WiiやSwitchといったハードウェアは、競合のプレイステーションやXboxとは異なるスペック・遊び方に重点を置いてきました。
これは「価格競争=負けのゲーム」と見なしたうえで、差別化によって価格競争を回避する戦略です。
ゲーム理論では、こうした戦略を「非協力ゲームにおける回避的均衡」としてモデル化できます。
また、ゲームソフトの供給においても、第三者に依存せず、任天堂自らがソフトを供給することで、収益構造の主導権を握っています。
これは「二部制市場(Two-sided Market)」の制御権を握る形で、戦略的なゲーム支配を成立させている点もポイントになるのかもしれません。
競争相手と正面から殴り合わない。これも一つの立派な戦略だといえるでしょう。
参考文献:
・Dixit, A. & Nalebuff, B. (2008). The Art of Strategy. Norton./『戦略的思考をどう実践するか エール大学式ゲーム理論の活用法』(CEメディアハウス)
・任天堂株式会社「株主・投資家情報」