固定費型ビジネス,変動費型ビジネスといった業種業態にあった分析指標パターン | ソリューションのおぼえがき

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管理会計には様々な手法が存在しますが、業種業態によって適切な分析軸や指標は大きく異なります。

 

「 固定費型ビジネスか変動費型ビジネスなのか?」

企業を業種業態に応じて「固定費型企業」「変動費型企業」と分類することがあります。

 

「固定費型ビジネス」とはその名の通り「固定費支出が大きく、変動費支出が小さいビジネス」のことです。固定費は人件費や設備投資費など売上高に依存しない費用のことですが、「固定費型ビジネス」とはそのような設備投資費額が大きい、

・電気やガス、鉄道産業のようなインフラ業

・テーマパークやホテル事業のようなサービス業

・大型スーパーや家電量販店のような業態 があてはまります。

一般的には販売商品1個当たりの(限界)利益率が高いという特徴があります。

 

「固定費型ビジネス」では、質より量すなわち「コスト削減」よりも「顧客数拡大」がポイントになりやすいです。なぜなら、コスト削減をしづらい固定費支出が多い一方で、商品の利益率は高いために、顧客数の増加によって利益率向上を大きく見込めるからです。さらに、顧客数拡大を期待して値引き販売を行っても、元々の利益率が高いので有効に機能します。

 

一方、「変動費型ビジネス」は「固定費支出が小さく、変動費支出が大きなビジネス」のことです。

・一般的な小売業

・一般的な卸売業 があてはまります。

「変動費型ビジネス」では、量より質すなわち、変動費低減による「コスト削減」が大事になる一方で、変動費が大きいために商品の利益率が低く、安易な値引きはご法度です。

 

管理会計には様々な手法がありますが、業種業態によって適切な分析軸や指標、意思決定の方法が異なります。いかに自社の業種業態にあった管理会計の手法や分析指標を見極めるかが重要になります。