営業部門と製造部門はどこの会社でも、求められている役割がそろわないことが多いため、お互いに誤解を持ちながら、仕事をしていることが多いです。
そのような中、営業としての役割を考えてみます。
新技術・新製品の開発のための最大のヒントは、ユーザーのニーズ、とりわけクレームだと思います。
したがって、ユーザーにいちばん近い所にいる営業は、マーケティング担当として機能しているわけで、技術開発のアンテナの役割を任されていると自覚することが大切です。
要するに、営業担当は研究開発の一部というきわめて重要な部分を任されているのだという自覚が必要になってきます。
逆に言えば、ユーザーの代理、代表をまかされていると考え、製造・技術の部門にきびしい注文をつける必要があることもあります。
同じことは製造部門についても言えるでしょう。
未完成製品は最も大切な試作品と考え、スタッフの一部の仕事を任されたという認識で、原因を分析したり、設計や加工に改善点を各部署にフィードバックすることが大切なのではないでしょうか。
うまく新商品開発が成功している会社では、お互いがしっかりと腹を割って言い合いながらも、自分たちの主張だけを押し付けずに、お互いの役割を認識しながら、方向性を同じくして、協働しているケースが大半です。