もちろん、質と量ともに増えればよいのですが、なかなかそうはいきません。
実際には、結果(のみ)でマネジメントせず、プロセスの中での重要な行動指標を設計して、その量を上げる作戦をお勧めします。
そのためには、まず営業日報を無くすことです。
営業日報の記入は、営業担当者を働いている気にさせますが、実際にはその時間の分、顧客訪問などはできず、営業量が減ります。
また、日報作成の問題点は結果報告にしかなりません。営業日報を無くす代わりに「ヨミ表(案件管理表)」を設計して、共有することを求めます。
そして、営業担当者は誰でも、自分の働きを良く見せようとします。
営業日報に「成約の見込みあり」と書いてあっても、営業マネジャーは実際にどの程度の見込みがあるのか判断がつきません。
営業日報を毎日読んでも判断材料になりにくいため、まとめて斜め読みする営業マネジャーも多いことでしょう。
要するに、営業日報によるマネジメントだけではうまくいきません。
その点、ヨミ表は自分自身で見込み度合いを自己意思で提出してもらう書類ですので、どうやって受注に向けて取り組んでいこうかという点に焦点が変わります。
また私は、毎日夕方以降に30分間、営業マネジャーがメンバーである営業担当者に対して、その日の訪問先や結果の報告を聞く「ヒアリング」をすることをお勧めします。
ヒアリングをすれば、その場で判断をすることが可能になりますし、必要な場合はすぐに行動を起こせます。営業のチャンスは毎日生まれて、毎日消えていきます。その日に起きた課題には、その日のうちに対処しなければなりません。
営業担当者にとっては、毎日30分の時間を作る必要がありますが、営業日報を30分以上かけて作成していたケースに比べれば、営業量は増やすことができます。