企業の組織文化や組織風土に対して、業績がアップするためには新しい組織文化が先か?、それとも業績アップする組織文化の要因が存在するのか?
正解のない中、判断の難しいところです。
組織文化や組織風土に対するアプローチとしては、2つの大きな方向性があります。
A:企業業績との関係や組織の変革に主な関心を向けるもの(業績志向アプローチ)
B:企業文化の普遍的な分類や測定に焦点をあてるもの(分類的アプローチ)
分類的アプローチは、企業の組織文化や組織風土の全体的な性格を普遍的な軸や尺度、タイプ分類を用いて把握しようとするものです。
組織文化・風土を個別企業によらない共通の枠組みを用いてとらえることができるという点に大きな意義があります。
一方で、組織文化・風土のタイプが業績にどのように結びつくかという関係については明確には示されないことが多いです。
結局、「分類あるいは測定された結果の有用性」という点では、物足りなさを感じさせる面があります。
ハンディ(1978年) 「目標の達成と組織の存続」「限定と無限定」の2軸に基づく4分類
ディール=ケネディ(1982年) 「リスクの大小」「成果実現の速度」の2軸に基づく4分類
ホステッド(1984年) 社会に通底する基本的価値である「権力格差」「不確実性の回避」「個人主義化」「男性性」の4軸に基づく分類
この、2つのアプローチをできるだけうまく融合させて、自分なりの組織文化のキーワードを見つけることが大切なんだろうなと思います。