EQ(Emotional Intelligence Quotient)理論は、エール大学のP.サロベイ博士とニューハンプシャー大学のJ.D.メイヤー博士によって提唱されました。
研究された背景として、アメリカは能力主義の社会で、学力や学歴が高い、すなわちIQ(Intelligence Quotient =知能指数)が高い人材がビジネスでも成功すると一般的に考えられてきました。
(まあ、この考え自体がとんでもなく極論だと言えるのですが・・・)
しかし、IQが高くてもビジネス社会で成功しない人なんかいくらでもいます。
では、ビジネスにおける能力とはいったい何なのでしょう。
彼らは、この仮説に立って研究を行ないました。
その結果、明らかになったのが
「ビジネスで成功した人は、ほぼ例外なく対人関係能力に優れている」というものでした。
それは具体的には、ビジネス社会で成功した人は「自分の感情の状態を把握し、それを上手に管理調整するだけでなく、他者の感情の状態を知覚する能力に長けている」というものだったそうです。
このため、対外的な関係についても維持調整することができ、社内的にも多くの協力者を得ることができるため、結果的にハイ・パフォーマーとしての成果を生み出していたのです。
これらの研究結果から彼らが提唱したのが
「感情をうまく管理し、利用できることは、ひとつの能力である」というEQ理論です。