リーダーは具体的に「何を」「どのように」マネジメントしていけばいいのでしょうか。これを体系的に考えた理論がマネジメント・コントロール理論です。
リーダーがマネジメントしていくべき領域は、「環境」「モチベーション」「ルール」「コミュニケーション」の4つに分類できます。
最後はコミュニケーションをマネジメントするということを考えます。
組織を生物に例えると、組織にとっての血流はコミュニケーションです。
生物が健康でいるためには、サラサラの血液が体内を循環することが大切であるのと同様に、組織にとっては、組織内をコミュニケーションが滞りなく巡っているかどうかでその活力が決まります。組織内のコミュニケーションをマネジメントすることは、それほど重要なファクターなのです。
「コミュニケーションはマネジメントできるのか?」と疑問に思う人がいるかもしれませんが、リーダーが組織内のコミュニケーションを活性化することは可能です。
例えば、「顧客満足や顧客ニーズの話題が組織内にもっと出てくるようにしたい」と思ったら、リーダー自身が顧客に関するメッセージをメンバーに発信し続け、顧客に関する話題について大きく耳を傾けてみる。そういう立ち居振る舞いをすることで、チーム内のコミュニケーションの質や方向性が変わってきます。それもリーダーのマネジメントの対象です。まずはリーダー自身が行動を起こすことが大切だと考えてください。
また、組織内のコミュニケーションが活性化されていると、ほかの領域をマネジメントすることが楽になるという利点があります。
これは、私自身リクルート時代に培った独特のノウハウを持っている強みがあります。