社長から後継者に会社を引き継ぐためには次の3つの法律が関係してきます。
・会社法
・民法
・税法
何人か子供がいる状況をイメージして書いてみます。
大原則として後継者は幹部ではなく子供、それも長男長女がいいと思います。
会社として優先するべきは当然ながら「会社法」です。
株式を分けた相続は極力しない方がいいでしょう。
よくあるのが兄67%、弟33%で分けて、社長である兄が特別決議できるように配慮したケースです。
でも弟が代替わりをして、弟の奥さんや子供たちが株式を相続してバラさせた場合に収集を図るのはなかなか大変です。
また何かの拍子で株式の買い取りを申し出てきた場合、会社の状況によっては思わぬ資金流出を強いられる場合があります。
株式については極力できる限り、後継社長に100%持たせたいところです。
これは社長が元気なうちに会社の業績を見極め、用意周到にやっておく必要がありますね。
しかし会社を継がない弟の立場からすると、「民法」で定める法定相続分は貰いたいところです。
そのためには株式以外の資産を相続させられるように個人資産を積み上げておいて、そちらから相続させることが、会社の将来を守るためにも重要です。
そして最後に「税法」ですが、事業承継に節税を持ち込もうとすると、たいていは失敗します。
よくあるのが持ち株比率を下げようと、幹部に持たせた結果の手痛いしっぺ返しのケースです。
目先の節税ではなく将来の安定が最優先です。
しかしながら、事業承継の最大の難関は、個人保証をどう手渡すか?金融機関はそのことばかりに気にかけます。
そして、世の中の約半数の小規模企業法人は赤字申告をしているという事実です。
なかなか、事業承継頑張らないと・・・日本の中小企業がなくなってしまう・・・。