ヒトのタイプに応じた動かし方 | ソリューションのおぼえがき

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正解なき、組織や事業の課題を発見し、
向き合って、ソリューションを提案しつづけるための「覚書」。

D.マグレガー博士は、ヒトには大きく2つのタイプがあるとするX理論、Y理論を提唱しました。

 

X:「人間は本来なまけたがる生き物で、責任をとりたがらず、放っておくと仕事をしなくなる」という考え方です。
この場合、命令や強制で管理し、目標が達成できなければ懲罰といった、「アメとムチ」による経営手法となりがちです。

Y:「人間は本来進んで働きたがる生き物で、自己実現のために自ら行動し、進んで問題解決をする」という考え方です。
この場合、労働者の自主性を尊重する経営手法となり、労働者が高次元の欲求(自己実現など)を持っている場合は有効であると考えられます。

これは、発展途上国のケース(貧困であったり、生きていくための欲求に支配されてしまう環境にある場合)などでは有効でないという考えもありますが、企業組織としては有効なため、このフレームでマネジメントを考えてみたいと思います。

 

マネジャーは自分ひとりで業績を上げ続けることは不可能です。すなわち、人材育成こそが成功のカギを握ります。

 

ところが、組織は従業員の能力を

①組織の目的や貢献の仕方を教えていない

②プレッシャーや誘惑を与える

③集中する対象がない

④イノベーションを行う機会がない

⑤体制に反することが認められない

ために発揮できなくて、機能停止になっていることが多いものです。

 

ただし、マネジャーはこの事実を踏まえる前に、前提としてチーム(組織員)がX理論タイプの人材なのか?Y理論タイプの人材なのか?について仮説を立てて育成に取り組んだ方がよいと私は考えています。

 

なぜなら、ヒトは貢献や献身をいとわない反面、利己的なものです。マネジャーの仮説やリーダーシップ、全体の目的意識がなければ、個としてのヒトはすぐに利己的となって、組織の目標には目もくれず自分の利益のために動こうとしてしまうからです。