「市場分散型業界」とは、多数の小・中規模企業が存在しますが、市場シェアの大部分や主要技術を占有するような企業がない業界のことをいいます。
サービス業界や小売業界はこの分類に入ることが多いと思います。
業界が市場分散型になる理由は、参入障壁がほとんど存在せず多数の小企業の参入を招く場合や、規模の経済がほとんど存在しないため企業が小規模であり続ける場合などです。
こうした市場分散型業界に存在する「ビジネスモデル」は、多数の小・中規模企業を少数の企業に集約するような戦略を実施することです。
例えば、多数乱立する小規模企業をチェーン化したり、フランチャイズ方式を導入することで規模の優位が生まれたりします。
例えば、「独立して、飲食業でもするか」とよく言うひとがいます。
こんな安易な考えを聞くと、実際に必死で頑張っておられる飲食業界の方は、「なめてるのか?」とお怒りになられるのではないでしょうか。
飲食店のような業界は、参入障壁が低く、特殊な技術も要求されないので、競争レベルが非常に高くなります。そして、多数の小規模企業が乱立します。
そのような業界の基本的な勝ちパターンは、「規模の拡大」です。規模の優位性によって、業務の効率性を実現したり、バイイングパワーを獲得できたりします。
飲食業界でフランチャイズ方式が多く見られるのはこのためです。