人は生きているうちにいったいどれくらい、意思決定をするのでしょうか?
・今日の夜何食べよ?
・今からどのテレビ見ようか?
・会社辞めて転職しようか・・・
・朝早いし、違う道筋で行こう! などなど、これらも生活する上での意思決定です。
もちろん、キャリアに関しても、進学・就職・結婚など人生のあらゆる場面で求められます。
この意思決定のプロセスについて、キャリア理論上では2つに分類されるといわれています。
①合理的意思決定プロセス:論理的・合理的に最適な意思決定をいかに行うかの方法
↓
C.カーニー氏やH.B.ジェラッド氏
意思決定のテーマを明確にして、選択肢を挙げて、それらを評価して決定するプロセスを取ります。
②実際的意思決定プロセス:人は実際にどのような意思決定を行うのかの説明
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D.V.ティードマン氏
上記に比べると、人間のもっているそもそもの力(希望や情熱)を活用することを提唱しています。
H.B.ジェラット氏は、合理的な意思決定のモデルとして、「意思決定はサイクルである」という考え方を示しました。
また、プロセスの中心に「予測・価値・決定基準」という思考を通って意思決定を行うとしました。
予測システム:考えられる選択肢・行動とそれにより予測される結果を検討する
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価値システム:その結果が価値があるのかを評価する
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決定基準:適当な選択肢を選択する
就職活動で例にたとえると
予測システム
A社に就職したい、自分はいったいどれくらいの可能性で内定・入社できるのだろうか
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価値システム
自分は、「給与が高い」「一部上場企業」「研究に力を入れている」会社に就職したいと考えている
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決定基準
A社は自分の価値と合致しているけども、他にB社・C社も魅力的かもしれない
確かに、目的を達成するためには、上記のようなプロセスを経て、決定されたり、新たに目的が見つかったり、再検討が行われたりする、ぐるぐるとしたサイクルになりますね。
一方で、D.V.ティードマン氏は意思決定には、
「区別」(他の人とは違う個性)と「統合」(社会からの要求に合わせて適応する)の2つの要素があると述べています。
そして、以下の通り「予測→実行」の意思決定プロセスを説明しています。
①予期
(1)探索(多くの選択肢を探す)
(2)結晶化(選択肢を絞り込む)
(3)選択
(4)明確化(選択肢をより具体化・明確化する)
②実行
(1)導入(目標のために行動する)
(2)変革(新しい知識、問題解決法を身につける)
(3)統合(目標の実現)
確かに、どちらのプロセスも、意思決定の場面で自然と使っているような気がします。