E.エリクソン氏は、それまでは生まれてから青年までに発達するとしていた考え方を、「生まれてから死ぬまで」成長するいう生涯発達するという考え方とその中でアイデンティティ(自我同一性)を作っていくものであるという考えを示しました。
今ではキャリア発達理論の基本的な考え方として活用されています。
「アイデンティティ」とは、自分自身が自覚・自己肯定感・自信・自己有用感などを得られていることをいいます。
「自分が自分であるために」「自分とは何者か」などを自分自身でよく感じたり、わかっていたりすることです。
このアイデンティティのテーマは人生の中で8段階に分けられており、段階ごとの発達課題を指摘しています。
この課題は克服することで次のステップへ進んでいきます。
①乳児期:基本的信頼と不信 克服できない場合:引きこもり
↓
②幼児期:自律と恥 強迫
↓
③遊戯期:自主と罪悪 制止
↓
④学童期:勤勉と劣等 不活発
↓
⑤青年期:同一と拡散 役割拒否
↓
⑥前成人期:親密と孤立 排他
↓
⑦成人期:生殖と停滞 拒否
↓
⑧老年期:統合と絶望 侮蔑
この中でもアイデンティティを確立する「青年期」を重要視しています。