製造業などの監督職が人に任せるコツについて
まず前提として、上級監督者への代行が第一義にした任せ方となります。
監督職というからには、監督が主任務です。
「監」も「督」も「見る」という意味ですから、全体の仕事の進行管理・段取り、改善、個別指導に大部分の仕事の時間をあてるようにしたいものです。
それと、例外処理(雑務)、すなわち誰の担当かよくわからない仕事をするのが任務になりがちなので、その重要度をすばやく判断して、簡単なものは、なるべく任せるようにしたいものです。
そうしないと、低レベルの雑用にふりまわされて主任務をおろそかにしてしまうおそれがあるからです。
すぐれた監督者はペーパーワークや会議・つまらぬ雑用にわずらわされず、パトロールを専門にすると言われます。
わずらわしい仕事はカットするか、任せるのがいいのですが、実際は作業者の穴埋め仕事をやったり、“昔取った杵柄(きねづか)”で、作業をやっていた方が気が楽と、監督者の任務を二の次にする者が珍しくありません。
ペーパーワークが多くなるのは、スタッフのための資料作りがあるからですが、スタッフに逆に取材に来させる見識がほしいものです。
会議は減らすに越したことはないのですが、次善策として、あまり重要度が高くない会議には、三分の一ぐらいは、代行者に代理出席させ、本来の監督業務に専念してもらいたいです。
すぐれた会社ほど、監督者の仕事の多くの部分が小集団活動のリーダーにまかされ、監督者の管理のスパン(幅)は大きくなっているものです。