これは、マネジメントの鉄則だと思っています。
よく、社長と話していて、
「私は従業員のことを思いやっています。だから厳しくしすぎないようにしています。」
とおっしゃられることがあります。
私は、表面的には何も反応しませんが、腹の中では、この社長は本気で思いやっていないのかもしれないなという考えに至ります。
これは優しさなのではなくて、「甘さ」なのです。
自分は嫌われたくないのかもしれない。
会社を辞めてもらうのが怖いのかもしれない。
だから、強く言えない・・・。でも胸に手を当ててみて考えてくださいよ。
もし、メンバーがずっと成長せずに、言われたことばかりしているような状態が続く・・・。
その人が機能しなかった時に、ばっさり首を切るんですか?
それこそ、無責任ではないでしょうか?冷たすぎると思います。
管理職の方でもよくこの話を聞きます。
確かに、自分の過去の上司がとても厳しくて理不尽で感情で怒る方だった。そのトラウマから自分のメンバーに強く当たれない。
いろいろな背景があるのかもしれません。
でも、私はあえて言います。
「本当にメンバーの成長を考えている上司は、メンバーに厳しく接することができます。」
ただし、厳しく接するには、エネルギーがいります。
私もそれなりに年齢を重ねてきたので、最近では強く、厳しく接するエネルギーが減ってきたと感じます。
でも、自分の軸というか、筋というか、信念じみたものが基準となって、その考えを含めて、しっかりと伝えるようにしています。
この信念のようなものを持てずに、メンバーに強く当たることはそれこそ、相手に恨まれることになるかもしれませんね。