「ビグマリオン効果」 | ソリューションのおぼえがき

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ピグマリオン効果(pygmalion effect)とは、R.ローゼンタール氏が証明した、「人間は期待された通りに成果を上げようとする」モチベーション理論で使われる期待効果のことです。

彼は、小学校の1~5学年までの児童と新年度入学予定の幼稚園児を対象に、次の手順で2回に分けて調査を行ったそうです。
①まず、学年末に対象児全員に学力の伸びを予測するテストという名目で知能検査を実施。
②新年度が始まったとき、各担任教師は、実験者から「検査の結果から、近い将来2、3名の児童の学力が伸びるであろう」と告げられ、それらの児童の学力の伸びへの期待を持たされた。これら高期待の児童たちは、実際には、知能検査の結果とは無関係に無作為に抽出されました。
③8か月後、再度知能検査が行われ、併せて教師への面接も行われた。その結果、高期待の児童たちはそうでない児童たちと比べて、知能検査の成績の伸びが大きく、また知的好奇心についての教師評定においても、高いと評定されました。

この画期的な研究において、教師の肯定的な期待が生徒たちによい結果をもたらすことが見出されたのです。

この期待効果をピグマリオン効果と命名しました。

ちなみに、ピグマリオンとは、ギリシア神話に登場するキプロス国王の名前だそうです。彼は自分が作った大理石の乙女像に恋をし、その願いがかない美しい乙女となり結ばれたのだそうで、それはすなわち、「期待を持つと、その期待が達成される」という、この神話に由来しているのでしょう。

期待のかけ方にもよると思うのですが、心の底から期待をかけること。ウソのない、事実の期待をかけること。
子供は敏感で正直ですので、うわべでの期待のかけ方はすぐに見抜かれそうですね。