認めることは、大変重要なモチベーションを上げる要素であることは間違いありません。
■成果が上がった時だけに褒める「成果承認」
モチベーションの5段階において「所属の欲求」が満たされた後に発生するのは、「承認の欲求」です。
それを満たすのは「評価のインセンティブ」、つまりメンバーを認め、褒めること。
これがモチベーションの源泉となるのです。
しかし、「褒めたいのはヤマヤマだけれど、褒めるところがないんです・・・」という人も多いのが事実です。
本当にそうでしょうか?そう反論する人は、たった1つの褒め方しか知らないのかもしれません。
それは、「成果承認」と呼ばれ、「成果が上がった時にだけ褒め、それ以外は褒めない」、というものです。
確かにこれでは、褒める機会は限られます。
■「行為承認」~始めたの?すごいね!
ほめ上手なリーダーは、成果が上がる前のプロセス段階を捉えて褒めることができます。
たとえば、「もう始めたの?すごいね!」もしくは「ここまで進めたの?楽しみだね!」などと、褒めるのです。
これは、常日頃からメンバーとのコミュニケーションが取れていなくては言えません。
つまりは、リーダーがきちんとメンバーに目配せしていなければ、行為承認はしたくてもできないのです。
行為承認の機会を増やすように意識してみましょう。
そうすれば自然にメンバーのプロセスに目がいくようになります。
そして、コミュニケーションが増えてくる。
まさしく、一石二鳥が狙えます。
■「存在承認」~いつもありがとう
「経過承認はわかりました。でも、それさえできていないメンバーがいるのです。どうすればよいのですか」
そう思うリーダーも多いでしょう。
そんな特にヒントになるのが「存在承認」、acknowledgeの考え方です。
これは、相手の成果やプロセスに関係なく、「存在してくれてありがとう」という思いを相手に伝えることです。
つまり、「あなたはかけがえのない仲間だよ」「同じチームの一員として認めてるよ」というメッセージを送るので
す。
メンバーは、リーダーが思っている以上に不安を感じているものです。
「自分ははたして、このチームにいていいのだろうか」と。
存在承認は、その不安を払拭してくれます。