ランチェスター理論です。
もともとは、第一次大戦の兵力や兵器の優劣を検討する際に考え出された理論です。
昨今、競争戦略という考え方が企業に浸透しているため、古い理論ですが、エリア内競争の観点からも知っておいて損のない理論だと思います。
基準:「武器の性能が同じであるならば、兵力数の多い方が必ず勝利する」
第一法則:攻撃力=兵力数×武器性能
第二法則:攻撃力=兵力数2乗×武器性能
弱者は第一法則にのっとって戦うべしが「定石」です。
①ゲリラ戦 特定のエリアで戦う戦術です。敵の手薄なエリアを狙います。
②接近戦 人海戦術です。顧客との徹底した関係性構築などをとり、顧客を取り込みます。
③側面攻撃 かくらん戦法です。敵の注意をそらすためにわざと本来とるべき行動と別の行動を取ります。
④直接対決 敵と互角の市場・商品・エリアに特化して戦う戦術です。
⑤差別化 言葉のとおり商品を差別化して投入します。市場をセグメントしてそこで圧倒的なシェアを奪取します。
一方、強者は・・・「弱いものいじめ」(子供のけんかではありません)をすべしが「定石」です。
①確率戦
②遠隔戦
③正面攻撃
④間接対決
⑤統合化
が手堅い戦い方と言われています。
ここで、中小企業は弱者(とは思いませんが・・)の戦略を採用することをお勧めします。
一番の理由は、「資源が限られている」ためです。
一番やってはいけないことは、「業界最大手がやっていることと同じことをしたら、シェアなりの見返りがあるだろう・・・」という甘い考え方です。
過去、そのようなお考えの社長と議論をかわしてきましたが、なぜそのような理屈になるのか・・・色々あるのですが、傾向として、「1980年代に少なからずとも成功した」方々が多かったです。
私は、そのような経営者の方と話す際「シェアを気にするよりも、何かの分野で一番を目指しませんか?」とお話するように努めています。