音楽を聴くことや、ギターを通して音楽を奏でる事は、私にとっては生きて行く中で、かなり重要な位置にあります。

オーディオ評論家の菅野沖彦氏と長島達夫氏の対談の中に、EMIのクラシック部門のプロデュサーだった、スミラジ・グラップ氏の話があり、「音楽とはなんですか?」と言う問いに答えたグラップ氏の言葉に合点がいきました。

「人は孤独なものである。一人で生まれ、一人で死んでいく。 その孤独な人間にむかって、僕がここにいる、というもの。それが音楽である。」

生きて行く色々な状況で、その人にとって思い出される音楽ってあると思います。

誰にも話せない心情も、それ理解してくれたかのように 心に響く音楽と出会えた方も多いでしょう。

ある音楽を聴くと、あの頃の楽しかった場面が思い出されると言うこともあるでしょう。

それは映画の一場面かもしれません。

ラファエル・クーベリックの指揮したベートーヴェンの交響曲第7番を聴くと、中学生の頃に買ってもらったソニーのラジカセでこの曲をエアチェックして、何度も聴いていた中学生の自分の様子が思い出されます。

ずっと個人に寄り添ってくれるのが音楽なのです。






待ちに待ったフォーカル のUtopia Scaraがやってきました。

設置場所は、浦賀のマンションです。

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やっと鳴らし方が見えてきたJBLの4343でしたが、スペースの都合と下取りに出さないとScaraの購入は難しかったので、残念ですが持っていってもらいました。

念のためにウーファーのエッジを見たところなんと経年劣化でヒビが入っていました。

4343のエッジはウレタンなので、8年から10年でボロボロになります。

その度に張り替えが必要で、左右で10万円ちょっとかかるようです。

4343と一緒に、ELACの330.3JETも出す事にしました。

かなり気に入って使っていましたが、背に腹は変えられない。

この2セットの最後の姿です。

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代わりにやってきたScaraを置くとこんな感じになりました。


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結構デカいです。

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そして重い。

85Kgもあります。

ただ、キャスターが付いているので移動は簡単です。

普段は押し込めて置いて、聴くときに引っ張り出す事が出来ます。

マーチンローガンは思い入れが強いスピーカーなので、残して何とか配置できました。

CDを取っ替え引っ替えしながら、5時間ほど聴き続けました。

4メートルくらい離れた位置で聴くと正面一杯にステージが広がり、幸せな音で鳴ってくれます。

音楽を聴くとき、この幸せ感はかなり重要なポイントです。

ユニゾンリサーチのプリメインアンプUnico Secondとの相性も良さそうです。

ユニゾンリサーチ(イタリア)もフォーカル(フランス)もハイレゾリューション的な音調ではなく、温かさと雰囲気のある鳴り方をするので、相性は悪く有りません。

ずっと聴いていたいのですが、都内に帰らなければなりません。

次に来れるのは月末です。

自宅に置ければいいですが、築40年近くの賃貸マンションの我が家では、音は出せないし、そもそもスペースが有りません。

Scaraで音楽を聴けるのは、月に1回か2回だけ。

月に2回、コンサートに行く感覚で捉えれば、より楽しめそうです。


再生したいCDを2時間のプログラムとして組んでみるのも楽しいかもしれません。

CDだから、夢の共演だって実現できますね。



秋葉原のヨドバシカメラの4階にはオーディオフロアがあり、かなりの頻度でウロウロしています。

ここにあるラックスマンの部屋は静かで、ラックスマンの製品の試聴には持ってこいの場所です。

数ヶ月前に、ここでフォーカル のスピーカーを聴きました。

感動的な音だったのは、Soplaというシリーズ。

昔だったら確実にハイエンドと呼ばれている価格帯です。

SoplaにはブックシェルフタイプのNo.1と、フロア型のNo.2があります。

どちらも音の広がり感は素晴らしく、悪い席で聴くくらいならコンサートに行くより良いかもしれないと思わせる程の音でした。

いずれは手にしたいものだと思いながら何度か足を運んでいるうちに、御茶ノ水のオーディオユニオンに、No.1とNo.2の中古がある事を知りました。

仕事の打ち合わせの帰りに立ち寄り、試聴させてもらいました

どちらも捨てがたい魅力があります。

No.1のフォーカスの良さは、ブックシェルフならではです。

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スピーカーの間に音像がピタリと決まるのはホログラムのようです。

No.2は、フロア型らしく低音の出方に無理が有りません。

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これも2台並べて聴けば感じる事で、そうでなければ価格の低いNo.1でも十分です。

価格差のことも有り、気持ちはNo.1で決まりかけていましたが、私としては珍しく、商談中扱いにしてもらい、もう一度考えてみる事にしました。

商談中として押さえて頂けるのは3日間。

じっくり考えて、No.1にしようという事で、3日後にショップを訪れました。

フロアに入った時、入口に見慣れない真っ赤なスピーカーが置いてあるでは有りませんか。

それは同じくフォーカル のUtopia Scaraというシステム。

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価格差で言うとNo.2の2倍以上するシステムで、まったく想定外です。

店員さんに話すと、取り敢えず聴いて見ますか、と言うのでお願いしました。

かけて頂いたのは、ファリャの「三角帽子」。

アンセルメの指揮で、名盤とされている演奏です。


そして出てきた音に驚き、つい、感動で涙が出てしまいました。

スピーカーの間に広がる生々しいオーケストラの音像だけではなく、かなり深く奥行きが再現されたのでした。

しかも音楽的に!

この感動は、コンサート会場で感じるものと一緒です。

これには参りました。

そして瞬間的に購入する算段を考えました。

持っているシステムを下取りに出せば、何とかなりそうです。

仮にNo.1かNo.2を買ったとしても、Utopia Scaraの音は頭から離れそうも有りません。

という事で、Utopia Scaraを購入する事にしました。


この決断をしたのは、3週間ほど前の事です。

配送の都合で、直ぐに配達されず、待ち状態が続いています。

いつもなら、配送は頼まず、車で取りに行くのですが、1本で85Kgと言う重量で、一人ではどうにもできません。

持ち帰りは諦めて、ひたすら待っています。

そしてもうすぐ到着。

果たして、あの感動が再現されるでしょうか。