オフィスで気軽にLPレコードを聴くために、Bluetoothのトランスミッターを購入してみました。




このトランスミッターは、Bluetooth機能を持たない再生装置、たとえばアナログレコードプレーヤの出力に接続することで、ワイヤレスイヤフォンなどに音を飛ばすことができます。

Amazonで探せば、この手の機器はいくつも見つかります。

購入したのは、4000円弱のこの機器です。




本体の他に、3種類の接続ケーブルが同梱されているので、大抵の機器につなげることができます。




真ん中の大きなボタンは電源ボタンで、周囲のLEDランプの色でBuluetoothの接続状態がわかります。

Buluetoothの接続ボタンは2つあり、2つの出力機器を切り替えて接続できます。

私の場合、Bluetoothスピーカーとヘッドフォンをペアリングしてみました。






音量調整ボタンの効きはスムーズで音質も問題ありません。

接続図にあるように、テレビと接続しても良さそうです。

日本酒の『九頭龍 垂れ口』が置いてありそうな店をネットで探してみると、GINZA SIXの中の『いまでや銀座』が黒龍酒造を取り扱っていることがわかりました。

電話をかけてみると、4合瓶の在庫があるとのお返事。

八重洲のミッドダウンで打ち合わせが終わったあと、歩いてGINZA SIXに、向かいました。

途中にあったのが『君島屋』です。

一度は店の前を通り過ぎたのですが、なんとなくありそうな予感がしたので店に入ってみました。

店員さんに聞くと、300mlの小瓶ならあるというので1本購入しました。

本当は2本買おうとしたのですが、「お一人様1本まで」の張り紙。入荷数が少ないのでしょうか。

他に黒龍の小瓶を2種類購入して、GINZA SIXに向かいました。

お酒は地下2階にあって、日本酒、ワイン、ウィスキーに分けて、かなり広いエリアにボトルが並んでいました。

ウィスキーの店をのぞいてみると、全体的に高く、軽井沢15年が33万円で売られているのには驚きました。インバウンド向けでしょうか。

お目当ての『九頭龍垂れ口』の4合瓶は1600円でした。




ウィスキーを先に見たせいか、ずいぶん安く感じました。

せっかくだから福井の食材で一杯やりたいと思いアンテナショップを検索してみると、銀座にあるではありませんか!

さっそく店に向かい、4種類ほど酒の肴を仕入れました。

これは「居酒屋アンテナショップ」としてまとめようと思います。


 

 


1993年3月に行われた、ピエール・ブーレーズ指揮、ベルリン・フィルによるセッション録音の「ボレロ」です。

 

録音場所は、イエス・キリスト教会なので、良い音がしています。


作曲家でもあるピエール・ブーレーズがラヴェルの楽譜をどう読むのかが興味があります。

 

オーケストラがベルリンフィルハーモニーなので、ブーレーズの要求にはしっかりと応えてくれるポテンシャルはあるはずです。

 

微妙な言い方をしたのは、非力な指揮者だと、指揮者がベルリンフィルに引っ張られる可能性もあるからです。

 

とは言っても、「ボレロ」自体は音楽的に深みがある曲ではないので、速度や楽器間のバランス、クレッシェンドの仕方などがポイントになります。

 

ラヴェル自身も、AとBの2つの主題はアラビア系スペイン音楽のごくありきたりのものであり、画期的な新路線の曲でもないと語っていたそうです。

 

素人から見ると、ホルンを基音にして、ピッコロとチェレスタの倍音を加えることでパイプオルガンの音を模倣したり、テナーサックスでジャズの雰囲気を出したり、クライマックスでトロンボーンのグリッサンドを加えて独特の効果を出したりと、十分にいろいろな仕掛けをしているように思います。

 

こういった細かいことよりも、最弱音から最強音まで長い時間(ラヴェルによると17分)クレッシェンドして行く直線的な音楽が生む、特別な音楽体験を提供することが一番の目的だったようです。

 

ブーレーズの演奏を聴き進めて行くとすぐに感じることはソロの上手さです。

 

ベルリンフィルですから、当然のように危なげなところはは全くありません。

 

弱音器付きトランペットのソロの時にリズムを刻む第一ホルンの上手さは驚異的です。

 

パイプオルガンを模した部分ではピッコロ、ホルン、チェレスタのバランスが絶妙です。

 

この部分のバランスが悪いと、とても違和感を感じる音が出てくるのですが、これがうまくいっていない演奏は多くあります。

 

余裕を感じさせるトロンボーンのソロが終わると管楽器→弦楽器の合奏が始まります。

 

第一ヴァイオリンが加わるとこれからの音量増加を期待させるように音量がアップします。

 

第二ヴァイオリンが加わったあたりでは、ここでそんなに音量を上げてしまって大丈夫なのかと言うくらいの強奏になります。

 

演奏会でブーレーズの様にやられると心臓のバクバクする時間が長くなり、最後はどうしたらいいのかわからなくなるほどの興奮を得られるはずです。

 

こういったやり方は、ラヴェルの意図したものと違うかもしれません。

 

ラヴェルが意図していたのは「途方もなく長いクレッシェンド」であって、ブーレーズの様にグイっと音量を上げるような演奏ではないでしょう。

 

なめらかなクレッシェンドをしている演奏は、インマゼール率いるアニマ・エテルナの演奏ですが、感情を揺さぶるにはわかりやすい音量アップを組み込んだ演奏のほうがうまくいくように思います。

 

ブーレーズは、演奏時間がラヴェルの指定より2分程速いという事もありますが、十分に音楽の高揚感を得られる演奏だと思います。