サマセット・モーム

『人間の絆』 より抜粋

 

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考えてみれば、

それこそ何百万という無数の人間が、

その一生は、ただ苦労、労苦の連続であり、

 

美しくもなければ、醜くもない、

ちょうどわれわれが、あの季節の移り変わりを、

 

ただ静かに送り迎えるのと同じ気持ちで、

人生を静かに諦め切っているのだ。

 

 

人生無意味という信念には、彼といえども、

どうしても承服しかねた。

 

だが、そのくせ彼が目にする一切のもの、

また彼の思索のすべての糸は、

徒らにこの確信を強めてくれるものばかりだった。

 

無意味と決まってしまえば、

人生もそう怖くはない。

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諦めるは、明らめる。

明らかにする。

 

そうお師匠様から聞いたとき、

確かに、私は楽になった。

 

 

変なモノに執着しているのは

自分のエゴであろう。

 

それを手放して初めて、

いろんなものが入ってくるのじゃないかと思う。

 

明らめるから、入ってくる。

 

 

 

--- y.

 

 

 

 

サマセット・モーム

『人間の絆』 より抜粋

 

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ある人間と、何ヶ月も、文字通り毎日顔を合せ、

一度はほとんど彼なしには、

人生を考えられないまでに、親しくなったものが、

やがては、はっきり別れてしまっても、一向なんの痛痒も感じないという。

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諸行無常。

会者定離。

 

 

モノゴトは常に移り変わり、

出会った者は必ず離れていく。

 

悲しむ必要はない。

そういうものなのだから。

 

 

諦めるは、明らめる。

明らかにする。

 

あきらめると、それに捉われなくなる。

 

 

 

--- y.

 

 

 

 

 

 

サマセット・モーム

『人間の絆』 より抜粋

 

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彼は、自ら彼等に心が惹かれてゆくのを感じた。

 

彼等には、今まで彼が、

他の人たちに気づかなかった一つの美点があった。

 

それは、心の良さということだった。

 

実は今まで、完全に気づかないことだった。

しかし考えてみると、明らかに、

彼の心を惹きつけているものは、その心の良さだった。

 


実に子どものように素朴な善良さ、自然で、

なんの作為もない善良さだった。

 

彼は、それを、実に美しいものと観じた。
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わー、心の良さって、滲み出るものだからねぇ。

 

隠しても隠し切れないし、

醸し出そうと思っても出せるものではない。

 

作為のない人って、素直で、子どもみたい。

ハグしたくなる。

 

 

 

--- y.