
単純と複雑。『セル無し3速リトルカブ、4速化のおはなし』
日本各地で強い雨が続いています。
心配です。皆様はいかが
お過ごしでしょうか。
さて、先日までリトルカブのセル無し
3速モデルを、純正部品を流用して
4速ギアにする!という話を書いて
きました。何度かに分けてブログに
書いていましたが、だいたい一段落
しましたので、ここいらで少し
まとめておこうと思います。
(長くなりそうです)
エンジン降ろしからショートブロック
ケース割り、クランク交換前まで
ミッション3速から4速へ交換
ケース組立てからクラッチ交換
エンジン組上げから試走まで
という事で。シフトの入り具合や
エンジンの調子等をチェックした
上で再度バラしてガスケット等を
新品にして組直そうと思っていた
のですが。特にオイル漏れも無く
ギアの入りも思った以上に順調なので、今回はコレでOKと
する事にしました。
んで、とりあえず。
カブのケースを開けるのは初めて
でしたが、純正4速ミッションへの
交換からクランクシャフトの交換まで
それほど悩む事無く作業できました。
ただそれは作業自体の話であって、
実際それまでに長期間のリサーチが
必要でした。もしも何も情報を集めず、
何も勉強せずに手を出せば必ず痛い目を
見てしまうであろう箇所もいくつか散見
されましたし、それらは徐々にエンジン
を蝕んでいくであろう潜在的なものから
もうそれこそクリティカルに打撃を与えてしまう物までが確実に
存在しています。
とりえあえずそれを先に書いておいて、
後からインプレを少々かいておきます。
■純正流用の4速化について

ミッションASSYさえ手に入れば、
作業自体の難易度は高くありません。
バラせる工具さえ有れば、一応外して
交換して組み上げる事は可能です。
工具のリストアップとかはしません
が、一応気が付いた事を。
流用元の車種は何にするのかよーく
リサーチして内容を精査しましょう。
同じホンダ横型ミニでも仕様は沢山
あります。元車種によってスペーサー
みたいな物が必要になる場合も有り。
エンジンケースの切削加工も同様に。
そういう部品の耐久性はどうなのか?
ギア比はどうなのか?1down3upに
なるのか?リターンからロータリーに
なったりするか?どこまで削ればいい
のか?ショートパーツは何処まで必要
になってくるのか?等を確実に自分の
頭で把握してから作業しないと後々
異常に悩む事になるぜ。『4速』と
いう言葉に縛られず、納得いくまで
調べてからでも遅くはありません。
そもそもリターンとロータリーの区別
が判然としてない株主サンも少なからず
いらっしゃるようで…これを機会に是非
改めて研究しておかれると良いかと。
■ロングストローククランクへの交換

4速化のオマケでやってみた作業
でしたが、4速化よりも難易度が
高いと思っています。『やっては
いけないリスト』に覚え書き多数。
オイルポンプスピンドルを交換する
際、同時にピボットを導入しますが。
その頭を削っておかないとオイル
ポンプのハウジングと干渉して、
ポンプ全体がたわんで内部で
鉄粉を発生させてしまう、等。
ボアアップキットとして各部の
バランスが取れた物を組む時は
いいのですが、各パーツの特徴なり
特性なりをシッカリ把握していない
と、初歩的な間違いを犯す恐れが
有りそうです。63mmシリンダ用の
ショートコンロッド仕様なのか、
69mmシリンダ用のカブ90互換
なのか。最低限それくらいの事は
理解できていないと本当に大変な
事になりそうです。ヘッドの種類に
関しても、圧縮に関しても、とても
数行では書けない話が本当に多い。
ヘッドスタッドに関しても、排気量
が上がってるのに50のフニャフニャ
な6mmスタッドで規定トルク12N.m
なんかで締めてたりすると、かるい
症状では圧縮orオイル漏れ。もっと
進むとガスケット吹き切れ等の症状
と、いとも簡単にお友達になれます。
最低限、強化スタッド等が必要。
んで余裕が有ればネジ部のみ7mmに
なっている特殊なスタッドも手に
入ります。んで15N.mくらいで
ナット締める事。まあとにかく
情報を集めましょう。がりがり
ネットでリサーチして下さい。
これでもか!ってくらい。
■エンジン保護について

本格組立ての項でも少し触れましたが、
オリフィス拡大の話です。ぼくは加工
しない派だと書きました。その理由は
いくつか有りますが、少しだけここで
事実を挙げつつ書いておきますと。
2mmへ穴を拡大しなさい!という話。
タイホンダの100ccオーバークラスの
横型車両でもオリフィスは1mm未満
という事を考えると、何故ソコで倍の
拡大加工が必要になるのかがぼくには
理解できなかったのと、ヘッド周りの
変な所からオイル吹いたりとかしたり
するのが嫌だったから。そして発熱が
上がったシリンダーとピストンの裏に
ジャブジャブとオイルをかけてあげた
かったから!という主な理由によって
拡大は不要、との結論に至っていた訳
だったんですが。たまたまぼくと同様
の、拡大不要派の方のお話も耳にする
機会が有ったので、そういった結論を
こういう場で披露できる程度の確信は
得られた。というのが実際の所です。
事実ネット上でも何件か、ああそりゃ
ピストン裏に十分なオイル量が行って
いなかったからじゃね?みたいな破損
報告がいくつか上がっている。それこそ
もう、そのエンジンは高価なパーツが
材料のスクラップ製造機でしかない
じゃん?と言ってもOKな位、ブローを
繰り返しているケースも。ただ逆に
全然平気そう?な場合もあったり
するので一概に言える事でもない
のでしょうが。ただ何事も大きい
事は良い事、というのは短絡的
すぎるかと。みんなもっと
自分の頭で考えようよ。
まあメーカーにしても個人にしても
どっちが正しいのか実証するのはほぼ
不可能でしょうね。わずかなデータと
引き換えに貴重なホンダ横型心臓の
屍が山となっていきそうな感じで。
まあとにかく、オイルラインだけに
関わらず各部を規定トルクで、歪みが
出ないような順番で確実に締め上げる
こと。パーツリスト等で部品の組付け
順番を間違わないようチェックしとく
こと。負荷が上がった部分は可能なら
強化部品を使用して、強めのトルクで
締めておくこと(スタッド周りなど)。
組み上がったら始動前に必ず各部に
オイルを回し、バルブなどの干渉が
無いかどうかチェックすること等。
一つ一つは単純と言えば単純な話
ですが、それが複数になると急に
複雑な気がしてしまったりします。
が、何事も一つずつ確実に作業を
していけば何も問題ありません。
『改造してるから壊れ易い』んじゃ
なくて。具体的な理由を明確にして。
そしてその対策をしていく。ただ
それだけの話をしているんです。
必要も無いのに高価なパーツを
組め!と言ってるのではなく。
必要なモノを導入すれば
それでOKなんです。
サイボーグな改造車を目指してる
方には余計なお世話でしょうけど。。
何度も部品を買い直したり、Eg全バラ
で組み直したりするのが嫌な人だって
4miniを楽しんでもいいでしょう?
だからその為の手助けがココとかで
出来れば嬉しいかな?って事で。
■その他、気を付ける事

写真はヘッドカバーです。矢印が
見えると思いますが、何とこの矢印は
下へ向けるのがカブエンジンとしては
正解だそうで。普通は上だよね?銅の
ワッシャの位置や貫通じゃない普通の
ナットの位置も根拠が良く分からない
位置がデフォルトになっている。
ホンダの横型特有の『決まりごと』
みたいな事柄が本当に多いんですね。
細かい事を言い出すとキリが有りま
せんが、絶対に覚えとかなきゃダメ!
という所まではいかなくとも。
『特有の決まりごとが有ったりする』
という話を把握しておくだけでも、
かなり状況は変わります。そういう
部分が分かってくると、サービス
マニュアルやキタコさんの虎の巻
だけでは把握しきれていなかった
事実が色々と分かってきたりします。
自分自身で発見していくのは、
マニュアルを読むよりも格段に
楽しいです。間違い無く。
■4速化した後は
という事で。4速のインプレですが。
フルロータリーになり、走行中も
4速からニュートラに入るように
なりました。ギアの繋がりはソコソコ
良いのですが1速のギア比がカブ3速
の物と同じなので1速が使えないのは
変わりが有りません。が、2速から
4速への繋がりは非常に良く、ソコまで
回転を上げなくても速度を乗せて行ける
感じがします。動画を撮ってみましたの
で、これで何となくイメージを掴んで
頂けるかと思っています。
※動画は途中から音が出ます
編集は何分はじめての事ですので
至らない部分はスルー願います
んでロングストローク化によっての
排気量アップですが。低回転からの
トルクは確実に上がっている気が
します。が、今回97ccという排気量
になった事でマフラーの容量に限界が
来た様子です。ずっと純正マフラーで
行きたいと思っていたのですが、予想
以上に排気抵抗が大きく、キャブの
セットが丁度良いにも関わらず発熱が
大変大きくなってしまいました。
なので不本意ながらマフラーを、もう
少し抜けの良いものに交換しなくては
ならない感じになってしまいました。
純正のままで行きたいと思っていたの
ですが。。実は動画の中では既に交換
が済んでいるのですが、その話はまた
次回以降に書こうと思っています。
リトルカブ現在の仕様
という事で久々にすごく長文でした。
読んで頂いて光栄です。有難う
御座います!m(_"_)m
というワケで、次回へ続きます!